あ暑い日が続きます。朝早くから蝉の声が響きます。植物たちも、ちょっと夏バテ気味のようです。早朝のほんのわずかな涼しい空気に、秋の訪れを思い描いて、何とか厳しい季節を耐えたいものです。
あさて、私は先日、10日ほどだけですが、入院していました。(もう大丈夫ですよ。)自宅を離れるもの嫌でしたし、泉北の豊かな自然から切り離されてしまうようで、入院は気が重かったです。
でも、最近は病院といっても、多くの自然や植物を取り入れた設計になっています。
私の入院した病院も、坪庭や空中庭園があり、それらが大きなガラスを通して、ゆっくりと眺められるようになっていました。
屋上庭園には出ることもできましたので、時々散歩しました。木で作られたくねくねした遊歩道の傍には、ローズマリー、セージ、タイム、ラベンダー、ワイルドストロベリー、ブルーベリーが植えられていて、ほんのりハーブの香りが漂っています。地面には黒い自動潅水のチューブがめぐらされていて、所々にシマトネリコ、サルスベリ、遠くには公園の緑が広がっています。
あ健康な時も、植物は元気を与えてくれる存在ですが、 病気の時はいっそう色んなものを与えてくれる気がします。
病院というのは、どんなに居心地がいいように工夫してあっても、どんなにスタッフが細やかに気遣ってくれていても、どうしても心のどこかに緊張があり、リラックスできない所があります。そんな心のこわばった部分を、植物たちは優しくほぐしてくれます。リラックスできると、副交感神経が優位になって、NK細胞が活性化するそうです。
最近、医学がどんどん進歩して、昔なら治らなかったような病気も治るようになってきました。でも、すべてを医学で治せるかというとそうでもなくて、内なる自然治癒力・強い意志の力はとても大切です。
人間の体は上手くできていて、変化に対して、絶妙のバランスを取ります。このバランスが上手く取れなくなったのが病気です。病気になって、入院した人達に対して、植物たちはきっと、人間たちが感じている以上にいっぱい働きかけ、内なる治癒力を大いに引き出していると思います。
屋上庭園を、風に吹かれて散歩しながら、そんな事を考えていました。 |