2016年1月(January)

 あけましておめでとうございます。今年も「今月の花」をよろしくお願いいたします。
一月の異称は睦月で、睦み親しむ月という意味です。一年の始まりを、家族みんなで仲良く過ごして、いい年を送りたいですね。
ハボタン(アブラナ科)
西ヨーロッパ原産。大輪の花のような葉姿を牡丹の花に見立てこの名がつきました。低温に晒されてから出葉すると、白、紫、赤、桃色等に色づき、お正月が鑑賞期なので門松の根元やお正月飾りに使われます。矮性種はコンテナに、茎が長くなる高性種は切り花にされます。茎を長く伸ばして枝分かれさせた「踊りハボタン」もあります。花言葉は「利益」「祝福」「物事に動じない」ですが、「利益」は諸葛孔明が行く先々の戦場で栽培して兵士の食料にした故事にちなみます。
マンリョウ(ヤブコウジ科)
日本(主に関東より南)、朝鮮半島、中国、台湾、インド原産です。光沢のある赤い果実と緑色のコントラストが美しく、「万両」とたくさんのお金をほうふつとさせる名前で、正月用の縁起木として親しまれています。半日陰で湿潤な環境を好みます。7月頃に白色で紅色の点々がある小花をたくさん付け、晩秋~冬に赤い実をつけます。江戸時代から栽培されており、多数の園芸品種がありますが、写真は特に実の大きいオオミマンリョウです。
ニホンスイセン(ヒガンバナ科ユリ科に分類される時もあります。
原産は地中海沿岸。冬から早春にかけて、芳香のある小さな盃状の花を咲かせる耐寒性多年草です。中国南部から黒潮によって海岸に漂着し、伊豆・下田、淡路島、越前海岸は三大自生地です。可憐ですが全草、特に球根に毒があります。花の少ない厳寒期に美しい花をつけるので、昔から親しまれましたが、万葉集や古今和歌集などには登場しません。 日本に渡来したのが室町時代だからです。花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」

レオノチス(カエンキセワタ)(シソ科)
南アフリカ原産の半耐寒性の常緑または落葉亜低木でセージの仲間です。ギリシャ語のLeon(ライオン)とOus(耳)が名前の由来です。別名はライオンズイヤーです。ビロードのような肌触りの芳香のある細長い花が輪状について花火のようにも見えます。強健で、乾燥したやせ地で良く育ちます。和名はこの姿を燃え上がる炎に見立てて、カエンキセワタ(火焔被綿)です。白花品種もあります。花言葉は「雄大」「特徴」

ロータスブリムストーン(ヒルスタス)  (マメ科)
地中海沿岸・ポルトガル源産です。黄色く花のように見える新芽の部分と、成長して色の変化したシルバーグリーンの葉との対照がとても美しい植物です。この色合いを楽しむために時々切り戻します。 フワフワとひ弱に見えますが、寒さ、暑さに強くマイナス10度まで耐えるともいわれています。 花期は5月~6月で、レンゲに似た白く可愛い花を枝先に付けます。

リシマキア(サクラソウ科)
ヨーロッパ原産で湿地や沼沢地などに生育する多年生の湿生植物で、水草もあります。日本には、オカトラノオ、クサレダマなど15種が自生し、茶花として親しまれてきました。茎が直立するものとほふくするものがあります。6~9月に鮮黄色の花が咲きます。耐暑性、耐寒性があり、グランドカバーやハンギング素材としても人気です。多くの種類がありますが、写真のペルシアンチョコレートは、ダークな葉色が美しい這性の園芸品種です。
  植物の力
明けましておめでとうございます。今年も、エコ・ワークスの庭の植物たちの様子や、植物に関する面白そうな情報を、お伝えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 この冬は穏やかな日が多いですが、この季節も泉北ニュータウンは美しいです。
近所を少し散歩しただけで、桜の枝先に膨らみ始めたつぼみ、落ち葉のにおい、吹き抜ける風、鳥の声など、色んな自然をくっきりと感じられます。
 すっかり葉を落としたケヤキ並木道には、太陽の光がいっぱいに降りそそぎます。しばらく歩くと、心の澱のようなものが拭い去られるような気がして、私は複雑な思いを抱えると、取りあえず公園を散歩することにしています。
最近、「植物は(知性)をもっている」という本を読みました。
植物は、人間の脳や神経とは全く 違った体系の知性を持っているそうです。
植物たちは、地中に張り巡らせた根で音を伝え、揮発性物質・電気信号などで、情報を伝達し、コミュニケーションを取り、協力し合って危険から身を守るそうです。
ある植物は、昆虫に食べられると、揮発性の物質を出してSOSを近くの植物に伝え、警告を受けた植物は、葉を消化しにくくなる化合物や有毒にする化合物を作るそうです。
また、ライマメはナミハダニから攻撃を受けると、揮発性化合物を発して、その天敵であるチリカブリダニを呼び寄せるらしいです。
このように、植物たちは自分たちの利益のために、様々な方法で動物たちを巧みに操るのです。そして、植物たちにとって、一番有能な協力者は人間だそうです。
こう考えると、じっと静かに受け身で生きているように思えていた、植物たちに対する考え方も変わってきます。
人が植物たちとかかわることで、癒され元気になるのは、単に気分が変わるからではなく、植物たちが私たちを元気にするように、電気信号や揮発性物質で、積極的に働きかけているのかもしれませんね。
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