2015年2月(February)


 二月になりました。二月は初花月(はつはなづき) 雪消月(ゆきぎえづき) 萌揺月(きさゆらぎつき)等の別名もあります。春の兆しが少しずつ感じられるこの月の特徴を表していますね。
今月は、出番を待つ春の花をご紹介させていただきます。 
プリムラ ジュリアン/ポリアンタ(サクラソウ科)
ヨーロッパ原産のサクラソウを品種改良してできた半耐寒性多年草で、和名はクリンザクラです。冬~春の花が少ない時期にポップな色彩の花を咲かせます。園芸種のポリアンタに他の種をかけて出来たのがジュリアンですが、最近は区別がつきにくく同じグループとして扱う事が多いです。プリムラの名の由来は、愛らしい花を「プリマドンナ」にたとえたといわれます。日光が当たらないと蕾は咲かずにしぼむので、終わった花はすぐ摘む方が良いです。花言葉は「永続する愛情」「富貴」「神秘な心」
イベリス(アブラナ科)
南ヨーロッパ、北アフリカ、西アジア原産です。一つの花は小さいですが、1カ所にまとまりボール状になります。花色は白が多く、ピンク、赤、紫などがあります。花びらは4枚で外側2枚が大きく、内側2枚が小さくなっています。イベリスの名前はイベリア半島に多くの種が自生している事に由来します。和名は常盤薺(ときわなずな)屈曲花(まがりばな)です。英名はキャンディタフトで「お菓子の花」という意味です。花言葉は「心を引き寄せる」「無関心」「無頓着」
ストック(アブラナ科)
南ヨーロッパ原産です。和名はアラセイトウです。花には芳香があり、切り花としても広く栽培されています。本来多年草ですが、日本では秋にタネをまいて春に花を楽しむ「秋まき一年草」として扱うのが一般的です。枝分かれしにくい「無分枝系」とよく枝分かれする「分枝系」に分けられます。花色は赤、紫、紅紫、ピンク、白などがあります。一重咲きと八重咲きがあり、基本的に八重咲きにはタネができません。花壇や鉢花には草丈の低い矮性の品種が多く利用されます。花言葉は「愛の絆」「真面目」「永遠の美しさ」
ギョリュウバイ(フトモモ科)
オーストラリア・ニュージーランドを中心に約40種が分布する常緑の低木です。葉の姿が「ギョリュウ(御柳)」に似ていて梅のような花を咲かせるのでこの名が付きました。葉は先端がとがり小さくて堅いです。花は枝の先端近くにびっしりと付き最盛期は全体が花色に染まります。一重咲き・八重咲きがあります。開花後は小さな褐色の果実を付け細長いタネをたくさん出します。実は乾燥に弱いのですが、葉が固いので水切れをおこしても気が付きにくいです。花言葉は「蜜月」「華やいだ生活」「素朴な強さ」

マーガレット(キク科)
カナリア諸島の浜辺に自生する、毎年花を咲かせる多年草です。日本には明治時代に渡来しましたが、当初は高温多湿や寒さに弱く温室での栽培がメインでした。草丈は60cm~1m、年月を経た株は地際の茎が樹皮のように茶色くごつごつした感じになります。その姿からモクシュンギクの和名があります。園芸品種は様々な花色・花姿がありますが野生種は白か黄色の一重咲きです。マーガレットの名前はギリシア語で「真珠」を意味するマルガリーテスに由来します。花言葉は「恋占い」「真実の愛」「信頼」
エリシマム(アブラナ科)
南ヨーロッパ原産。日本で主に栽培されているのはウォールフラワーを元に改良された品種です。ストックに似ていますが、こちらの方が野性味があります。花の大きさはおよそ2cm、4枚の花びらが十字型に開きます。ケイランサス チェイランサスとも呼ばれます。和名のニオイアラセイトウの通り花は甘い香りがします。由来はギリシャ語のerysimon(救う)、薬効があることからこの名がつきました。英名のウォールフラワーは、古い土壁の上に生えてくることから名づけられました。花言葉は「ときめき」「ほのかな思い」

天からのご褒美


 2月になりました。
2月3日は節分です。節分とは季節の分かれ目を意味し、「立春」の前日をさします。元々は「立夏」「立秋」「立冬」の前日は全部「節分」になるそうです。でも、やはり節分は、寒い2月に威勢よく豆をまくのが一番しっくりきますね。

 私は先日、山陰に行ってきました。
この時期に山陰に行くのは、いつもちょっと緊張します。温暖な大阪と違って、いつ雪に出会うかわかりません。空が鉛色になったかと思うと、ずっしりと湿り気を含んだ雪が、降り続きます。道路は閉鎖され、家の前の道を歩くことさえ苦労することになります。
いつもほんの少しの滞在で、住んでいる方達に比べれば小さな苦労なのですが、それでも、冬の山陰の自然は覚悟を持って関わる存在です。私が良く使う「自然と共に生きる」や、「自然の中にいる癒し」という表現を、薄っぺらく感じてしまう程です。
  でも、そんな風に雪に閉じ込められても、ジタバタせずにじっと耐え忍んでいると、急にパッと晴れて明るい日差しが注ぎます。積もった雪がきらきらと輝き、ごちゃごちゃしたものをすべて白でふんわりと覆い隠した街は本当に美しいです。耐え忍んだ人たちへ天からのご褒美のようです。
そのように自然に翻弄される生活をしている山陰の人は、とても忍耐強いです。いつでも当然のように外に出られて、何となく何でも自分で制御できそうに思っている私とは、ちょっと思考回路が違うような気がします。
 幸い、今回はお天気にも恵まれ、冬の良い所だけを味わう事が出来ました。そして、帰り道のサービスエリアでとても美しい光景に出合えました。あたり一面の雪にも、遠くに見える雪を頂いた山々にも、明るい暖かな日差しがきらきらと降り注いでいるのです。春の兆しがいっぱいに感じられます。
そんなに頑張ったわけではないけれど、天からご褒美を貰ったようで、とてもほのぼのした気持ちになりました

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