2月になりました。
2月3日は節分です。節分とは季節の分かれ目を意味し、「立春」の前日をさします。元々は「立夏」「立秋」「立冬」の前日は全部「節分」になるそうです。でも、やはり節分は、寒い2月に威勢よく豆をまくのが一番しっくりきますね。
私は先日、山陰に行ってきました。
この時期に山陰に行くのは、いつもちょっと緊張します。温暖な大阪と違って、いつ雪に出会うかわかりません。空が鉛色になったかと思うと、ずっしりと湿り気を含んだ雪が、降り続きます。道路は閉鎖され、家の前の道を歩くことさえ苦労することになります。
いつもほんの少しの滞在で、住んでいる方達に比べれば小さな苦労なのですが、それでも、冬の山陰の自然は覚悟を持って関わる存在です。私が良く使う「自然と共に生きる」や、「自然の中にいる癒し」という表現を、薄っぺらく感じてしまう程です。
でも、そんな風に雪に閉じ込められても、ジタバタせずにじっと耐え忍んでいると、急にパッと晴れて明るい日差しが注ぎます。積もった雪がきらきらと輝き、ごちゃごちゃしたものをすべて白でふんわりと覆い隠した街は本当に美しいです。耐え忍んだ人たちへ天からのご褒美のようです。
そのように自然に翻弄される生活をしている山陰の人は、とても忍耐強いです。いつでも当然のように外に出られて、何となく何でも自分で制御できそうに思っている私とは、ちょっと思考回路が違うような気がします。
幸い、今回はお天気にも恵まれ、冬の良い所だけを味わう事が出来ました。そして、帰り道のサービスエリアでとても美しい光景に出合えました。あたり一面の雪にも、遠くに見える雪を頂いた山々にも、明るい暖かな日差しがきらきらと降り注いでいるのです。春の兆しがいっぱいに感じられます。
そんなに頑張ったわけではないけれど、天からご褒美を貰ったようで、とてもほのぼのした気持ちになりました。
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