最近の日本の夏の暑さは、暑い国から来た外国人旅行者も驚くほどだそうですね。ついつい、エアコンのきいた部屋にこもりそうになる日々です。
この時期は特に出不精の私ですが、先日琵琶湖の烏丸半島のほとりのハスを見に行ってきました。
静かに水をたたえた琵琶湖では、岸辺からずっとかなり遠くまで群生が広がっています。
そして、水面からすくっと茎をのばし、大きな葉を広げ、30センチ以上もありそうな大きな花をいっぱい開いています。圧巻でした。
ハスの花は、清らかさや聖性の象徴とされているそうですが、本当にけがれのない凛とした美しさでした。
根の部分は、泥が堆積した中に埋もれているのですが、「蓮は泥より出でて泥に染まらず」という言葉が実感できます。
ハスは仏像の台座になっているように、仏教では神聖な花とされています。
極楽浄土に生える花とされ、この時期は特に仏事のデザインとしてよく見かけます。
面白い事に、ハスはきれいな水で育てると、小さな花しか咲かないそうです。
泥水が濃ければ濃いほど大きな美しい花を咲かせることから、「困難や苦しみが多ければ多いほど人は悟る事ができる」という教えの象徴となっているようです。
何となく、朝のドラマの、スキャンダルにまみれながらも、誇り高く生きている蓮子様を思い浮かべてしまいます。
私も、もちろん困難や苦しみは避けて生きたいです。
でも、過去にあった辛かった事、苦しかった事も振り返ってみると、意外に自分の幸せのための大切な礎になっている様な気もします。
人って追い込まれて初めて、自分にじっくりと向き合ったり、大切なものに気が付いたり、執着を手放したりできるのでしょうね。
どうしても辛い事から逃げられなくなった時には、琵琶湖のハスを思い浮かべるのも良いかもしれません。
そうすれば、不本意な事でもど~んと受け入れて、いつか清らかで美しい花を咲かせるための栄養にできそうな気がします。
|