2012年10月(October)

  やっと爽やかな秋になりました。ちょっと外を歩いても、そこかしこで、秋が深まりゆくのが目に付きます。これからはガーデニングも楽しい季節になります。
エコ・ワークスでは、秋の花が開花し、花期の長い植物達は元気を取り戻してまた見頃を迎えています。

 

   

 

  アイタデ (タデ科)
ベトナム原産の一年草で、花期は9~11月です。花は小さな紅色で穂状になります。葉は乾燥すれば暗藍色になり、発酵させて藍染の染料をとります。一般にタデは「タデ食う虫も好きずき」と言われるように、辛味が強く,独特な香りがありますが,アイタデには辛味はありません。
 
  アンゲロニア(ゴマノハグサ科)
メキシコ~ブラジル、西インド諸島に分布する常緑性の多年草です。(日本では越冬しにくいので一年草として扱われます。)茎が直立する立性と横に広がる這性があります。丈夫で高温多湿に強く、花期は初夏~秋で、花色は白、紫、ピンク、白と紫のツートンカラーがあります。エンジェルラベンダーの商品名で流通しているものもありますがラベンダーの仲間ではありません。
 
  アスター(キク科)
中国北部の冷涼な乾燥地帯が故郷で、宿根草のユウゼンギクと一年草のエゾギクがあります。アスターというとこの一年草のタイプを呼ぶ事が多いです。幅広く利用され人気も高く、園芸種も豊富にあり、色・咲き方・花径・草丈はバラエティーに富んでいます。写真は草丈が25cm以下で花径が2cmぐらいと小さいマイクロアスターです。
 
  ハギ(マメ科)
日本のほぼ全域に分布する落葉低木です。株からたくさんの芽を出す様子を表す「生え芽(はえき)」に由来しこの名がつきました。マメ科なので根粒菌と共生するため、痩せた土地でも良く育つので、道路斜面や治山に使われています。秋の七草の一つで古くから親しまれ、万葉集で最も多く詠まれています。写真は葉が丸く花が大きめのダルマハギ(ケハギ)です。
 
 
  タマスダレ(ヒガンバナ科 ユリ科に分類される場合もあります。)
南米原産の球根性の植物で、白く美しい花を玉に、細い葉を簾にたとえ、この名がつきました。日光が十分だとよく開花しますが半日陰では半開きとなり夜には閉じます。雨の翌日に花が咲きやすくレインリリーとも呼ばれます。よく増えるので昔から花壇の縁取りなどにも使われてきました。可憐ですが鱗茎にアルカロイドを含み有毒です。花言葉は「純白な愛」「純潔の愛」
 
  ペンタス (アカネ科)
熱帯アフリカ、マダガスカル原産の多年性植物で、初夏から秋(温室内で一定の温度なら一年中)開花します。暑さに強くよく分枝し、ピンク、白、赤の花がまとまって房状に咲きます。ペンタスの名前はペンタ(ギリシャ語で”5”)に由来しており、花が5弁の星形なのでこの名が付きました。英名は「Egyptian star cluster」「エジプトの星の群れ」とロマンチックです。花言葉は「願い事」「希望は実現する」です。
 

 

                  様々な豊かさ            

  爽やかな良い季節になってきました。ひんやりとした秋の風を感じると、それだけで満たされた気持ちになれます。いつもの散歩道にヒガンバナやコスモスが満開に咲いているのを見つけたり、夕暮れが急に早くなったり、季節の進む早さに驚く日々です。
  私は先日、家族で香港を旅行してきました。香港はすごい都市です。空港から街に向かうと、いきなり高層ビルがニョキニョキとそびえたっているのが目に入ります。国土が狭いので多くの人が高層の住宅に住んでいるのです。裏通りや中心から離れたところは古くてボロボロの建物もありますが、表通りにはピカピカの豪華な高層ビルが並び、しかもそこにびっしりとブランド物や宝石店が軒を連ねています。こんなにたくさんの贅沢品のショップがあって、ちゃんと経営が成り立っているのですね。そして、地下にも明るくて綺麗な街が広がります。地下鉄は新しくて広々していて、天井までのホームドアが付いています。ホテルの窓から眺めた街は、深夜になってもキラキラと輝いています。
 ちなみに、長女が香港で買いそびれた某ブランドのバッグを日本で探したら、香港にはどの店舗にも普通に飾られていたニューモデルが日本では見つからず、旧モデルしかなかったそうです。
 もちろん、短い滞在でほんの一部分しか見ていないので、決め付けるのはおかしいのですが、とても豊かな部分を感じました。何となく持っていた「日本はアジアで一番豊かな国」という感覚が、何度も揺らぎました。
 でも、日本に戻り、田んぼが広がっている風景や、我が家の雑草が生えた庭を眺めると、とても満たされた豊かな気持ちになりました。色んな形での豊かさがあります。土や植物に近く、自然や季節の移ろいが身近でふんだんに楽しめるこの日本での生活も、ある意味とても豊かなように思います。負け惜しみかもしれませんが、そう思います。

 

 

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