2012年5月(May)

   光あふれる季節になりました。早春にひっそり慎ましく咲いていた花たちと違って、この時期の花は、競い合うようにあでやかで華やかです。新緑も美しく、花色の鮮やかさを引き立てています。
 ボタン(ボタン科)
中国原産。「立てば芍薬、座れば牡丹」と美しい人の形容にも使われるゴージャスな花です。シャクヤクと似ていますが木本性のものがボタンです。「花王」「花神」「富貴草」などという華やかな別名もあります。豪華絢爛な花ですが、意外と丈夫で育てやすいです。春咲きですが、初冬と春2回咲く寒ボタンもあります。
 ナスタチウム(キンレンカ)  ノウゼンハレン科
メキシコ~南米原産。葉は蓮の葉を小さくしたような円形で、斑の入る品種もあります。花色はオレンジ、赤、サーモンピンク、黄色、オレンジ等鮮やかです。茎は這うように伸びるのでハンギングにすると栄えます。食用になります。葉はぴりっとした刺激があるのでサラダ、花は料理の彩り、果実は薬味に使われます。
 アジュガ(シソ科)
アジアの温帯から熱帯にかけて約40種類が分布し、地面を覆うグラウンドカバーとして広く利用されています。葉は地面に近くで放射状に生え、小株を付けてどんどん広がっていきます。主な開花期は4月~5月で真っ直ぐ直立した花茎の周りに小花をたくさん咲かせます。花色は青紫が基本ですが、ピンクや白もあります。

 エリシマム (アブラナ科)
南ヨーロッパ原産。日本で主に栽培されているのはウォールフラワーを元に改良された品種です。花の大きさはおよそ2cm、4枚の花びらが十字型に開きます。和名のニオイアラセイトウの通り花は甘い香りがします。英名のウォールフラワーは、古い土壁の上に生えてくることから名づけられました。

 ディアスキア(ゴマノハグサ科)
南アフリカ原産.。毎年花を咲かせる多年草タイプと花後に枯れてしまう一年草タイプがあります。花付きが良く開花期間が長く、やや日陰の場所でも育つので普及しました。 花はピンク、白、オレンジなどがあります。花の背面に距(きょ)と呼ばれる2本の突起が出ているのでギリシア語で「ディス」(2つ)と「アスコス」(袋)からこの名がつきました。
 キリシマツツジ(ツツジ科)
4~5月に鮮やかなやや小型の赤い花が咲きます。九州に自生する「山ツツジ」と「ミヤマキリシマ」の交雑種と言われています。古くから植栽され、江戸時代中期に薩摩から京都、江戸へ 広がりました。長岡天満宮では樹齢100~150年のキリシマツツジが、赤い壁のようにびっしりと咲きます。

 

                頼れる助っ人              

 

   春です。暖かくなり、明るい光がいっぱいに降り注ぎます。毎日様々な新しい花が開き、柔らかな風に新緑が揺れます。近所を散歩するのも気持ちいいですが、自宅の庭で過ごす時間も、とても心地いい時期です。
 瑞々しい新緑が葉を広げ、花はベニトキワマンサクやドウダンツツジから、ハナミズキやモッコウバラにゆっくりとかわってきています。もう少したてばヤマモモが収穫できる事でしょう。どこかへ出かけなくても、自宅にいるだけで、移りゆく季節をいっぱいに感じ取ることができます。
 早いもので、私がこの庭を造ってもらってから、もうすぐ8年になります。あの頃、まだひょろっとしていた木々は、もうずっしりと大きくなり、何度も花を咲かせ、実を付けてくれました。高校生だった子どもは社会人になり、あの頃病弱だった私は、とても元気に日々を楽しんでいます。8年前は「体に負担にならないように!」との配慮でつけた自動潅水ですが、今は「旅行で留守にしても、植物が元気に育つ事」にも大いに役立っています。自動潅水は、8年間ずっと私の庭作業の頼もしい助っ人でした。蚊やじりじりとした陽射しに悩まされるこれからの季節は、いっそう活躍してくれる事でしょう。
 今後、時が流れても、頼もしい助っ人(自動潅水)は、ずっと黙々と庭に水をやり続けてくれるでしょう。そして、私は、植物達から癒しやエネルギーをいっぱい受け取って、ゆったり長く人生を楽しんで行く事でしょう。

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