ヒュウガミズキ(№649)

 3~4月、まだうすら寒い候、葉が出る前に花を咲かせる植物達があります。マンサク、レンギョウ、ロウバイ、トサミズキなどです。葉が出る前に花を咲かせることは、花を目立たせ、活動している昆虫が少ない中で昆虫を多く集めるためには有効と考えられます。今回はそのような花木の一つとしてヒュウガミズキを取り上げました。
 近畿地方の日本海側にはヒュウガミズキが自生しています。ヒュウガミズキはマンサク科、トサミズキ属の落葉低木で樹高2~3mになります。イヨミズキ、コバノトサミズキと呼ばれることもあります。ヒュウガの名前が付いていますがヒュウガ(宮崎県)には自生していません。石川県~兵庫県の日本海側に局限された自生地があるそうですが私は未だ自生種を見たことがありません。
 よく似た花木にトサミズキがあります。ヒュウガミズキは、花が2~3個穂状にかたまっていますがトサミズキの花は7~8個の穂状、ヒュウガミズキの葯は黄色ですがトサミズキは帯紅色の点で区別できます。トサミズキは樹高3~4mになり、関西には自生地はありません。いずれも園芸花木として庭園や公園に使われることの多い花木のひとつです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ヒュウガミズキ(穂状に2,3花)
▲ヒュウガミズキの花(雄しべの葯は黄色)
▲トサミズキ(穂状に7,8花)
▲トサミズキの花(雄しべの葯は褐色)

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