ウワミズザクラ(№648)

 日本人はサクラが咲けば春になったと感じる人が多いと思います。ところで普通サクラといえばソメイヨシノに代表されるように大きな5弁の花が連想されます。しかし、サクラの仲間の異端者的存在で、小さな花を穂状に咲かせるサクラ、ウワミズザクラが今回のテーマです。
 ウワミズザクラは樹高15~20mの落葉高木で、北海道西南部~九州の谷筋や沢・小川沿いのやや湿ったところを好んで生育します。葉が展開した後で白い小さな(直径約6mm)多数の花を長さ10cm程度の房状に咲かせます。ソメイヨシノが咲き終わりハザクラに変わる頃に咲き始めます。花は花弁5枚でおしべが長く、ブラシのように目立ちますが、山中で、葉が展開してから花が咲くためあまり人気はないようです。果実は8~9月に赤~黒く熟し食べられ、塩漬け(杏仁香アンニンゴ)や焼酎漬け(杏仁香酒)として利用されます。また、鳥や熊が好み、クマだな(熊が木の実を食べるため、木の枝などで樹上に作る居場所)が作られることもあります。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ウワミズザクラ
▲ウワミズザクラ
▲ウワミズザクラ

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