アカボシゴマダラ(№643)

 1998年神奈川県においてそれまで本州では見られなかった中型の美しいチョウが見つかり、繁殖していることが確認されました。このチョウはアカボシゴマダラといい、ベトナム北部~中国・朝鮮半島に生息し奄美大島では別亜種が知られていました。この時見つかったのは奄美大島産のものとは斑紋が異なり、大陸産のものであることがわかり人為的に日本へ持ち込まれ放蝶されたものが繁殖したと考えられています。その後、岐阜、石川そして近畿地方でも発見されています。
 アカボシゴマダラはチョウ目タテハチョウ科で前翅長40~53mm、翅は黒地に白の縞模様が入り後翅後部に赤斑(春型では消えることがある)が見られます。年3回程度発生するようで、都心部でも食草があれば繁殖を繰り返します。本州では在来種としてゴマダラチョウが存在しており、どちらの幼虫も食草がエノキで、国蝶であるオオムラサキもエノキを食草とするところからエノキを巡る競合が予想されます。
 2024年の調査によると近畿地方では奈良、京都、大阪で見つかっており特定外来生物に指定され移動等が禁止されています。
(*画像をクリックすると拡大されます)
◀岩盤上に止まったアカボシゴマダラ成虫

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