ゲッケイジュ(№626)

 今月は香辛料としてよく知られたゲッケイジュを見ましょう。ゲッケイジュはクスノキ科ゲッケイジュ属の常緑高木で9~15mになります。地中海沿岸地方が原産地で、寒さにはやや弱いため国内では関東~九州まで植栽されています。雌雄異株ですが、国内では主として雄株が挿し木で増やされたため、雄株が多くなっています。葉は長さ5~12cm、狭長楕円形、濃緑色で光沢があります。春4~5月に黄白色の花を付けます。
 葉は1~3%の精油を含み、食欲を増進させる香辛料(ローリエ、ローレル)として利用され、化粧品や浴湯料にも利用されます。生育旺盛で、生垣やトピアリー材(動物の形などに刈り込んだ庭木)として利用されますが、風通しがよくないとカイガラムシやキジラミが寄生しやすく、それらの排せつ物にスス病が発生し、葉が汚れることが多い庭木です。
 月桂冠は、このゲッケイジュの葉付き小枝を丸く編んだものでギリシャ、ローマ時代の神聖な競技会の勝者に与えられました。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ゲッケイジュ
▲ゲッケイジュの花
▲ゲッケイジュの花

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