スズメ(№581)

 軒下に巣を作り、人家の近くで生活する代表的な鳥はスズメでしょう。日本全国からユーラシア大陸を中心に生息する全長14~15cm、背面褐色、腹面白色でチュンチュンと鳴く小鳥です。頬(ほほ)に黒斑があるのが特徴です。遠距離移動をしない留鳥とされますが、中には100kmぐらいの移動をする集団もいるようです。
 雑食性で、春から夏には昆虫などを中心に食べ害虫駆除に役立つ益鳥とみられますが、秋になると植物の種子を食べるようになり、未熟な稲を食べる害鳥扱いされます。桜の季節には桜の蜜を舐めますが、蜜だけ舐めることができず花ごとちぎり蜜を舐めるため厄介者扱いされます。ところでこの桜の時期になると普段見かけない、頬に黒斑のないスズメを見ることがあります。これはニュウナイスズメと言い、普段森林を中心に生活しているスズメの仲間で、桜の時期には人里へ出てきて桜の花から吸蜜します。また、稲が熟す頃には集団で田んぼに現れ稲の穂を食害するることもあります。ニュウナイスズメは森林の害虫駆除には役に立つでしょうが、水田の害虫駆除にはほとんど
役に立っていないかもしれません
 スズメは砂地に穴を掘り砂浴びをするのが好きです(写真)。これは体に付いたダニなどの寄生虫を取るためと言われていますが、結構水浴びも好きなようです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲砂浴び中のスズメ(ほほに黒斑あり)
▲砂浴び中のスズメ(ほほに黒斑あり)
▲ニュウナイスズメ(ほほに黒斑なし)
▲ニュウナイスズメ(ほほに黒斑なし)

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