オオサンショウウオ(№551)

 国の特別天然記念物(1952年指定)であるオオサンショウウオは、時々、大雨などの後で市街地の川で発見されたなどと新聞紙上を賑わすこともあります。日本固有種で、スイスの3千年前の地層から発見されたサンショウウオ類の化石とほとんど同じ形をしており、生きた化石と呼ばれる両棲類です。関西では兵庫県、大阪府、和歌山県、京都府などの河川の中、上流に生息し、両生類ではありますがほとんど陸に上がることはありません。和歌山県では国内外来種(人為的に移植した)とみられ、京都府ではチュウゴクオオサンショウウオとの交雑種とみられています。
 茶褐色の地色に黒色斑点をつけ、川底の石などにそっくりな体色をしています。肺呼吸と皮膚呼吸をしており、皮膚はぷにょぷにょで岩などに当たってもクッションの役目をしているようです。
全長150㎝程度、体重30kg程度まで成長し、寿命は10~70年と言われています。前足の指は4本、後ろ足の指は5本で、主に夜間に活動し川の中の小動物を餌としています。雄が岩の下などに奥行き数m、深さ1~2mの巣を作りその中に雌が産卵します。
 オオサンショウウオの名前はかつて食用にされていた際、さばくとサンショウの匂いがしたことからそう呼ばれるようです。また別名をハンザキと呼びますが、口が大きく、口を開けると体が上下に分かれるように見えるからとか、半分に割いても生きているからとか言われています。
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▲オオサンショウウオ
▲オオサンショウウオ

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