ハラビロトンボ(№527)

 トンボの仲間にハラビロトンボがいます。トンボ科ハラビロトンボ属のトンボで体長33mm~40mmでトンボの仲間としてはやや小型、腹部の幅が極端に広いトンボです。
 北海道から九州まで分布していますが、成虫はあまり遠くへ移動せず発生地の近くに住み続けます。そのためにどこででも普通に見られるのではなく、比較的狭い範囲に多く見られるという特徴があります。一部地域ではレッドリストの指定を受けていますが、関西ではそのような指定は受けていません。9~10月に多く発生するようですが草の上に静止していることが多いトンボです。羽化初期の成虫は雌雄ともに黄色ですが、雄は徐々に体色が黒くなり、やがて青白い粉を帯びるようになります。雌は黄色のまま成熟します。雌は産卵の際、腹部先端で水をかき上げるようにして卵と水滴を飛ばします。
 ヤゴは平地の浅い池沼、湿地、休耕田などに多く、他のヤゴと比べ毛深く、水が干上がっても泥の中で生き続けることができます。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ハラビロトンボ雌成虫
▲ハラビロトンボ雌成虫

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