サクラソウ(プリムラ・ポリアンサ)(№32)

 花の少ない冬場、プリムラの花が花壇を彩っています。サクラソウの中でも、プリムラ・マラコイデス以外の品種の花を正面から見ると、中央に雌しべの柱頭が見える株と雄しべがたくさん見える株の2種類があることに気づくでしょう。
 それぞれの花を縦に割ってみると写真のように雌しべが長く雄しべが下部についている花(長花柱花)と雌しべが短く雄しべが上の方についている花(短花柱花)があることがわかります。
 長花柱花では吸蜜にきたハナバチの口付近に、短花柱花ではハナバチの腹付近に花粉が付着することになります。従って、長花柱花の花粉は短花柱花の雌しべに、短花柱花の花粉は長花柱花の雌しべに運ばれることになります。この花は自家不和合性(自分の花粉では受精できない性質)のため、他の株同士で受粉する必要があり、このような工夫をしているのです。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲短花柱花
▲長花柱花
▲短花柱花断面
▲長花柱花断面


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