トリカブト(カワチブシ)(№630)
トリカブトの名前は一度は耳にしているのではないでしょうか。日本の三大有毒植物(トリカブト、ドクゼリ、ドクウツギ)の一つである毒草です。しかも、この毒は未だに解毒剤が開発されていない一つです。トリカブトはキンポウゲ科トリカブト属の総称で、日本には約30種程度あると考えられていますが、正確な分類は非常にむつかしいようです。今回取り上げたのは産地(三峰山)からカワチブシといたしました。
トリカブトは山地の樹陰や高地草原などに群生し、草丈1m程度、8月末~9月に主として紫色でカブト(雅楽等で使用する烏帽子)のような形をした美しい花を茎の先に咲かせます。しかし、美しい花には毒があるの例えのとおりアコニチン系のアルカロイドを含み経口と同時に経皮的にも毒性を示し、矢毒の毒にも使われた要注意植物です。蜜を多く出すようでアリやハナバチが盛んに訪花しており、この蜜にも有毒成分が含まれることがわかっていますが、無脊椎動物には影響はないようです。
トリカブトの幼植物は山菜のニリンソウやモミジガサと似ているため中毒事故を起こすことがあり、天然はちみつを通して中毒を起こした例もあるようです。一方で長時間加熱し弱毒化したものは生薬として利用されるようです。
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トリカブトは山地の樹陰や高地草原などに群生し、草丈1m程度、8月末~9月に主として紫色でカブト(雅楽等で使用する烏帽子)のような形をした美しい花を茎の先に咲かせます。しかし、美しい花には毒があるの例えのとおりアコニチン系のアルカロイドを含み経口と同時に経皮的にも毒性を示し、矢毒の毒にも使われた要注意植物です。蜜を多く出すようでアリやハナバチが盛んに訪花しており、この蜜にも有毒成分が含まれることがわかっていますが、無脊椎動物には影響はないようです。
トリカブトの幼植物は山菜のニリンソウやモミジガサと似ているため中毒事故を起こすことがあり、天然はちみつを通して中毒を起こした例もあるようです。一方で長時間加熱し弱毒化したものは生薬として利用されるようです。
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キンミズヒキ(№629)
夏枯れですっかり寂しくなった山道に、秋の訪れとともに咲き出すのがキンミズヒキです。
山道では、8~9月の花の少ない季節に草丈30~100cm程度で、黄色の穂状花を付けたキンミズヒキが目立ちます。バラ科キンミズヒキ属の多年草で、紅白の花をつけるミズヒキ(タデ科タデ属)とはまったく別種です。キンミズヒキの花は直径6~11mm、花弁5枚で2本の雌しべと5~15本の雄しべが見られます。葉は奇数羽状複葉で、葉縁には粗い歯牙状鋸歯があります。秋にはパラシュート型で、かぎ状のとげを多数付けた果実が衣服につくヒッツキムシとなります。
春の新芽は山菜として汁の実、和え物などに利用されます。全草にタンニンが多く含まれ、地上部を刈り取り乾燥後、下痢止め、口内炎、腫れもの、汗疹やただれなどに生薬として使われます。
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山道では、8~9月の花の少ない季節に草丈30~100cm程度で、黄色の穂状花を付けたキンミズヒキが目立ちます。バラ科キンミズヒキ属の多年草で、紅白の花をつけるミズヒキ(タデ科タデ属)とはまったく別種です。キンミズヒキの花は直径6~11mm、花弁5枚で2本の雌しべと5~15本の雄しべが見られます。葉は奇数羽状複葉で、葉縁には粗い歯牙状鋸歯があります。秋にはパラシュート型で、かぎ状のとげを多数付けた果実が衣服につくヒッツキムシとなります。
春の新芽は山菜として汁の実、和え物などに利用されます。全草にタンニンが多く含まれ、地上部を刈り取り乾燥後、下痢止め、口内炎、腫れもの、汗疹やただれなどに生薬として使われます。
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ハマナタマメ(№628)
ハマナタマメはマメ科ナタマメ属に分類される南方系の多年草で、海岸沿いの砂浜や砂礫地帯に生育するつる植物です。山形県以西、千葉県以西が生息地とされていますが、近畿地方で定着が確認されているのは兵庫県(淡路島)と和歌山県海岸沿いの一部のみといわれています。しかし、最近の気候変動の影響もあってか、大阪府下でも越年、結実が確認され始め、生息範囲を拡大しつつあるようで、今後の動向が注視されています。
葉はクズより小さく、丸みを帯び、つやがあります。5~9月に2,5~3cmの大きなうす桃色の花を開きます。この花は通常のマメ科の花と同じ構造ですが、上下が逆(旗弁が下、竜骨弁が上)になっており旗弁の上に昆虫が止まりやすい構造にみえます。房状に花が付きますが、そのうち数花が結実し5~10cmの大きな豆果を付けます。この果実の鞘は非常に硬く、鞘を割ってみると内部には発泡スチロールのような組織にくるまれた褐色の種子が4~5個入っています。この鞘のまま海水に乗って散布されるのでしょう。
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葉はクズより小さく、丸みを帯び、つやがあります。5~9月に2,5~3cmの大きなうす桃色の花を開きます。この花は通常のマメ科の花と同じ構造ですが、上下が逆(旗弁が下、竜骨弁が上)になっており旗弁の上に昆虫が止まりやすい構造にみえます。房状に花が付きますが、そのうち数花が結実し5~10cmの大きな豆果を付けます。この果実の鞘は非常に硬く、鞘を割ってみると内部には発泡スチロールのような組織にくるまれた褐色の種子が4~5個入っています。この鞘のまま海水に乗って散布されるのでしょう。
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