ポプラ(№125)

 日本にはポプラと呼ばれる樹木として、イタリアヤマナラシ(セイヨウハコヤナギ)とカロリーナポプラがあります。前者は北日本に多く竹箒のような形をしています。後者は、北米原産でヤヤ丸型をしています。
この仲間は少しの風でも葉が揺れるのをご存知でしょうか。カシなどの広葉樹と並んで植えられているところで観察すると、カシ類の葉がまったく動かない程度の微風でもポプラの葉はヒラヒラしていることがよくあります。
 これには仕掛けがあります。ポプラの葉の柄(葉柄)を手で触ってみると、葉の付け根が平たくなっているのがわかります。細長い紙は、そのままであればヒラヒラしますが、筒状に巻くとしっかりしますね。ポプラの葉が少しの風でヒラヒラする仕掛けは紙のような平らな葉柄にあります。
 学名の属はPopulusと言いますが、これは「震える」と言う意味です。日本の、ヤマナラシやドロノキなどもこの仲間です。ヤマナラシは、少しの風で山がザワザワ鳴るという意味です。
 この仲間は、根が浅く大きくなると、風で倒れることがよくあります。風が吹くと葉を揺らし、風に肩透かしを加え、倒されるのを防いでいるのでしょう。
▲ポプラの葉は微風でもゆらゆら揺れています
▲ポプラの葉柄に注目
▲葉柄の断面 左:葉身近くは縦長、右:茎側は横長


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