ヒノキバヤドリギ(№131)

 椿の樹勢が弱く、枝の一部が枯れ始めました。弱った枝をよく見ると、細い緑枝をたくさんつけたようなものを見つけました。
 これはヒノキバヤドリギといわれるヤドリギの仲間です。葉は退化し、鱗片状になって節についています。茎は緑色で、光合成ができます。寄主から水と養分を吸収し、自身も光合成をしており、このような寄生状態を半寄生と言います。ツバキ、モチノキ、モクセイ等に寄生します。
花は開花しても1mmに満たず見落とされてしまいます。
 ヒノキバヤドリギにはわからないことがたくさんあります。自分で光合成ができるのに、なぜ他の植物に寄生しなければならないのでしょうか?分類上、かけ離れた他の植物に接木状態で生活できるのはなぜでしょうか?花粉の媒介は誰がするのでしょうか?種子の散布は風?アりなどの小動物?それとも自力でしょうか?寄主を枯らすことがありますが、自爆することになるのになぜ?自身の上に種子が乗るとどうなるのでしょうか?
 謎の多い植物ですが、京都府では絶滅危惧種に指定されているそうです。
▲ツバキに寄生したヒノキバヤドリギ
▲ヒノキバヤドリギの花
▲ヒノキバヤドリギの上で発芽した幼植物


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