スズバチ(№138)

 石垣の端に、泥の塊がくっついていました。指で押したぐらいでは簡単に崩れません。端のほうから泥を削りながら剥ぎ取ってみました。中は2つの部屋に分かれ、一つには大きな(長さ約2cm)蜂の子が1匹入っています。他の一つには干からびたアオムシの死骸と小さな蛹があります。これはアオムシが寄生蜂に寄生されていたからでしょう。
 狩蜂の1種スズバチが、アオムシを麻痺させ、泥で作った部屋に運び込んで産卵します。孵化した幼虫は、アオムシを食べて成長し、そのまま冬を越して次の春に成虫になります。2個の幼虫室を一まとめにして泥を上塗りしたものが今回見つけた泥の塊です。
▲石垣に作られたスズバチの巣
▲スズバチの巣の内部(幼虫が見られます)


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