キリギリス(№196)

 前月号のこのページで、アブラゼミの耳は腹部にある腹弁の下の鏡膜がその役を担っていることを紹介しました。鳴く虫は耳の役を持つ器官を持っていると考えられますが、今号ではキリギリスを調べてみました。
 キリギリスの頭、胸、腹のいわゆる胴体部分を調べてみても、そのような器官は見当たりません。そのはずです、キリギリスを始めコオロギの仲間は前脚脛節(人間の脛に当たる部分)に耳の働きをする器官があるからです。この器官は前後に貫通しています。
 写真の脚に見える棘は、虫を捕らえて食べるためのもので、植物も動物も食べる(雑食性)キリギリスの特徴を示しています。

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▲キリギリス
▲キリギリスの耳


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