ベニカミキリ(№242)

 芝生の植え付け用に目串(マット状の芝生を押さえるための竹串)を作りました。丸竹を割って作るのですが1本の竹を割ったところ、表皮は異常がないのですが、内層部に細かい粉末状のものが詰まった孔道が見られ白くブヨブヨした幼虫が出てきました。
 伐採したタケの内層部を食害するのは、ヒラタキクイムシ、チビタケナガシンクイムシ、タケトラカミキリムシ、ベニカミキリムシが主要な害虫です。この幼虫はタケトラカミキリムシかベニカミキリムシの幼虫と思われます。春から夏に伐採するとこれらのカミキリが伐採直後のタケに産卵し、タケの内層部を食害しながら成長し、羽化した成虫はベニカミキリでは翌々春、タケトラカミキリは翌春から夏にタケの内側から表皮に穴を開けて出てきます。この写真の幼虫からはやがてベニカミキリの成虫が出てきました。
 銘竹、竹製の家具、竹垣などに使われている竹を食害すると被害が大きいため竹の伐採時期は晩秋から冬期にする必要があります。
(*写真をクリックすると拡大されます)
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竹を食害虫のベニカミキリ幼虫