クワカミキリ(№295)

 大型のカミキリを見つけました。大きさ、色、前翅基部の小黒点などの特徴からクワカミキリと同定しました。クワカミキリは名前のとおり桑の木を食害する害虫としてよく知られていますが、桑以外にイチジク、ビワ、ミカン、クルミなど果樹の害虫としてまた、ポプラ、ヤナギ、ケヤキ、カエデ、ニレ、ブナ、ドウダンツツジなどの樹木19科48種の害虫として知られています。最近、広葉樹の植栽が進められており、苗木植栽後の若木におけるクワカミキリによる被害が懸念されます。
 成虫は樹木の樹皮をかじり産卵しますが、幼虫は樹幹内部を穿孔しながら下降します。清潔好きの幼虫らしく、所々に小孔をあけ、木屑や糞を排出します。穴をあけられた樹木は枝枯れ、幹折れ、枯死などの被害を受けます。幼虫は2~4年後に成虫となります。
 甲虫の仲間でクワカミキリをはじめカブトムシの仲間は飛ぶときには、前翅を左右にひろげ飛行機の翼の役目をさせ、後翅を激しく震わせ飛行機のエンジン役をさせながら飛行します。この様子を写真に収めようと室内を締め切り、飛ぶのを待ちましたがなかなか飛びません。飛んでも写真に撮ることは難しくここに記載の写真が限界でした。カナブンの仲間は前翅はそのままの状態で、後翅だけを横に広げて飛ぶことはカナブン(№.192)に記載していますので参考にしてください。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲クワカミキリ成虫
▲クワカミキリの顔
▲クワカミキリの飛翔


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