ニホンミツバチ(№292)

 日本のミツバチには土着種のニホンミツバチと蜂蜜採取のため導入されたセイヨウミツバチがいます。5月から6月にかけて、たまにミツバチの大群に遭遇することがありますが、これはほとんどがニホンミツバチで分蜂と呼ばれます。
 ミツバチの天敵としてオオスズメバチがいます(ニホンミツバチ№19)。セイヨウミツバチは、自然下では天敵のオオスズメバチに駆逐され、養蜂家の管理下以外では自然の営巣や分蜂はほとんどみられません。
 ミツバチは1匹のメス(女王蜂)を中心に1つの群を形成しています。女王蜂が産卵し、働き蜂の数が増えることは群が大きくなることを意味しますが、群の数が増えることにはつながりません。種の繁栄には群の数が増えることも重要です。そのために古い女王蜂は、半数程度の働き蜂と共に古巣を離れ新しい群を作ります。それが分蜂です。
 女王蜂と共に古巣を離れた一群は、一時的に近くの枝などに球状に群れ(蜂球)、斥候役の蜂が新しい巣の候補地を探します。観察していると、斥候役は蜂球の下部の出入り口から中へ入り、その場でミツバチダンスにより報告をしているのが見られます。この報告の中から最適の場所を決めるのでしょうが、この決定権はどの蜂が持っているのでしょうか。やはり女王蜂でしょうか。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲苗圃に現れたミツバチの大群
▲モッコウバラのアーチに集まりだしたミツバチ
▲蜂球の下部でミツバチダンスをする斥候蜂


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