プラタナスグンバイムシ(№284)

 平成13年、愛知県でプラタナスの葉が絣(カスリ)状になる被害が見られ、その犯人がグンバイムシであることがわかりプラタナスグンバイムシと名づけられました。北米原産で体長3.5~3.7mmのカメムシの仲間です。福島県以南、九州まで見つかっています。
 プラタナスの葉の裏にすみ、気孔から口吻を差込み樹液を吸収するため葉に白色脱色斑を生じ、遠くから見ると木全体が黄色く見えることがあります。被害がひどいと落葉することもあります。国内では年3回の発生を繰り返すようで、冬には成虫でプラタナスの樹皮下で冬眠します。全体に薄い乳白色で、前翅のやや前方中央に黒褐色の斑紋があり前翅前縁に棘(とげ)があります。
 海外ではクワ科、クルミ科での食害が報告されており、日本でもイチヂクやクルミでの被害が心配されます。
 
プラタナスの樹皮をめくると、その下に越冬中の成虫が見られました。レースで作った行司の持つ軍配のような形をしています。
(*画像をクリックすると拡大されます)
◀越冬中のプラタナスグンバイムシ成虫


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