カネタタキ(№271)

 夏の終わりから11月頃まで、夜になると街路樹や庭園樹の間からチンチンチンという虫の声が聞こえます。昼間聞こえることもあります。カネタタキの鳴く声です。
カネタタキは成虫の体長9~15mmのバッタの仲間です。カンキツ、柿、ビワ、などの果樹やマキ、マメツゲ、ヤマモモ、アラカシなどの庭園樹の上に生息します。果樹では果皮をかじり、表面をコルク化させたり、時には果肉にまで穿孔食害することもあります。特に、スダチやカボスなど果皮を商品にするものではその被害は甚大です。
 カネタタキの声は、単独でメスを呼ぶ場合はチッチッチッと、オス同士の威嚇の場合はチチチチッと激しく、雌雄の恋のささやきは優しく小さな声で チッチッチッ と鳴くなど状況に合わせて鳴き方が変わります。じっくり聞いてみるのも面白いですよ。
写真はオスで鳴くための翅を持っていますがメスには翅はありません。
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