アカハネオンブバッタ(№273)

 オンブバッタについては本シリーズの№17オンブバッタにも記載しましたが、花類をはじめ野菜の葉にも大きな食害痕を残す害虫として嫌がられています。このオンブバッタと大きさや外見からは全く区別できないアカハネオンブバッタが2011年に大阪で見つかりました。アカハネオンブバッタはもともと南方系の昆虫で、中国、台湾、韓国、トカラ列島以南の南西諸島に生息していましたが最近密航してきたようです。2014年には大阪南港付近を中心に従来のオンブバッタと入れ替わって本種のほうが多い地域も見られます。  アカハネオンブバッタの特徴は、後翅基部が赤褐色であることです。さらにオンブバッタは飛べませんが、アカハネオンブバッタは翅を羽ばたかせて近距離の移動も出来るようです。

 食性はあまり変わらないようで、キク科、シソ科、ヒユ科、タデ科、ナス科、ヒルガオ科など多種類の植物を食べるようです。今のところ、従来のオンブバッタと変わらない状況ですが、移動力がつよく拡散が早いようです。しかも従来のオンブバッタと入れ替わる勢いで増えている点、今後の動きが気になります。
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▲アカハネオンブバッタ
▲メス成虫  左:オンブバッタ 右:アカハネオンブバッタ
▲オス成虫  左:オンブバッタ 右:アカハネオンブバッタ


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