マダケ(№257)

 たけのこのシーズンも終盤に入るころ、竹林が遠めにもわかるほど黄色くなっているのに気づかれましたか(写真は山頂まで繁茂した竹林)。この時期は、竹の落葉期で古い葉が黄化しているために竹林全体が黄色く見えているのです。この状態から「竹の秋」とも呼ばれます。逆に秋には竹は濃い緑となるため「竹の春」と呼ばれることもあります。
 ところで、これとは別に竹やぶによっては非常に細い葉が密生しているのを見ることがあります。これは、糸状菌(カビ)による病気でテングスビョウ(天狗巣病)と呼ばれるものです。罹病枝は節が多くなり、小葉を多数つけるため、まるでほうきのようになり、重みで垂れ下がるようになります。竹薮への薬剤散布は困難で、この病気にかかると、発病した竹を伐採、焼却するのが最も有効な防除法となります。マダケやハチクでの発生が多くモウソウチクにはあまり発生しません。
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▲マダケ天狗巣病(左:罹病株 右:健全株)
◀マダケ天狗巣病罹病枝


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