トネハナヤスリ(№689)

 シダといえば正月飾りに使われるウラジロなどを思い出しますが、シダの中にも、早春に河原などでみられ、幅4,5cmの多肉質の葉を1枚出し、中央から棒ヤスリのような胞子葉を出すハナヤスリと呼ばれるシダらしくないシダの一群があります。草丈は10~20㎝程度で、6月頃に地上部は枯れて翌春迄の長い越夏越冬に入ります。写真の場所では、5,6月頃にはヨシやオギが芽を出し、この一群も探すのが困難になりました。
 生育地は局限され、全国的には利根川、淀川流域に存在するようですが、近畿では京都、大阪、和歌山のごく一部だそうです。環境省の絶滅危惧Ⅱ類で野焼きが生育に必要ともいわれています。
 分類的には、ハナヤスリ科として、ハナヤスリの仲間とハナワラビの仲間をまとめる説や、両者を独立させるような分類もあるようです。また、シダの仲間としては珍しく、根は菌と共生し菌根を作るそうです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲トネハナヤスリ(群落)
▲トネハナヤスリ
▲トネハナヤスリ
▲トネハナヤスリ(ヤスリ状の胞子穂)

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