スリップス(アザミウマ)(№622)

 ニンニクは収穫、貯蔵後に市場へ出回りますが、調理のため皮をむいた鱗片の表面がサメ肌やケロイド状に褐変していることがあります。このようなニンニクの被害部や薄皮に体長1,3mm程度の淡黄色から淡褐色の棒状の小さな虫を見ることがあります。
 スリップス(アザミウマ)と呼ばれる害虫で、以前から野外で栽培中のニンニク、ネギ、タマネギ、トマト、キャベツ、ダリア、カーネーション、カキなど広範囲の植物を吸汁加害し、ウィルス病も媒介することが知られていました。最近、貯蔵中のニンニクにも発生、増殖することがわかってきました。スリップスの種類はネギアザミウマのようですが同定は困難ですのでスリップスとしておきました。
 スリップスは単為生殖もするようでメスだけで増殖することが可能です。北海道から沖縄まで発生が知られており、購入後の家庭内で保存中にも増殖の可能性があります。購入時には鱗片の保護葉が割れていないものを購入するのがいいようです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲被害ニンニク
▲被害ニンニク
▲スリップス
▲スリップス

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