シナマンサク(№466)

 落葉樹が芽吹く前、春の花木類の一番最初に開花し、枯れ枝に花が咲いたように黄色い花を一杯付ける小高木(2~9m)があります。秋の紅葉も美しい、シナマンサクです。
 シナマンサクはマンサク科マンサク属の落葉広葉樹で、マンサクの仲間では花が最も大きく、開花時期も1~3月と早く香りがよいこともあって、庭木としてよく植えられています。花は、黄色~紅黄色のリボン状によじれた4枚の花弁を持ち、直径1.5~2.3mm、花弁の基部は暗赤色となります。葉の長さ8~15㎝で、表裏面及び葉柄上に綿毛を密生します。また、開花時期に枯葉が残っていることが多いのもシナマンサクの特徴です。中国が原産地ですが日本で、庭木として植えられているものはシナマンサクが多いようです。
 日本に自生するマンサクは、花の時期がシナマンサクと比べてやや遅い2~3月で、花の直径1~1.5㎝とやや小さく、葉には葉裏の葉脈上を除いて綿毛はありません。マンサクは関東に多く、関西にはこの変種であるマルバマンサクが多く、更にマルバマンサクで花弁基部が鮮紅色のものをニシキマンサク、花弁も赤いものをアカバナマンサクと呼びます。マンサクの枝は強いため、細い枝をより合わせ合掌つくりの際のロープとして使われていました。
 庭木にはトキワマンサク(常緑、白花)やベニバナトキワマンサク(常緑、赤花)が生け垣などに使われることもありますが、これら常緑の種類はマンサク科トキワマンサク属に分類されます。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲シナマンサク(満開になると豪華)
▲シナマンサク(花は大きく枯葉が残りやすい)
▲マンサク(花はやや小さく、花期もやや遅れる)
▲ニシキマンサク(花弁基部が鮮紅色)
▲アカバナマンサク(花全体が赤い)
▲ベニバナトキワマンサク(常緑で赤花、トキワマンサク属)

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