ヒメアカタテハ(№455)

 秋深くなって、花壇の花も冬用に模様替えが必要な頃になると決まって現れる蝶がいます。パタパタと忙しく羽ばたき、花から花を飛び回りながら蜜を吸っているタテハチョウ科のヒメアカタテハです。
 前翅長25mm~35mm、全体に橙褐色のやや小型のタテハチョウです。日本にはよく似たアカタテハと呼ばれる蝶がいますが、これよりも小型で、後翅表面が橙褐色(アカタテハでは黒褐色)である点で区別されます。ヒメアカタテハのオスは縄張りをつくるため、気に入った花壇には居つくことが多く、他のタテハチョウのように樹液、獣糞、腐果などから吸蜜することもありません。寒さにはそれほど強くありませんが、日本では秋になると北へ移動することが多く、生息地を北上中の蝶の一つとなっています。欧州では春季、北アフリカから地中海を渡り北欧までの旅をし、秋季には逆コースで南下することが知られており延べ15,000㎞を6世代かけて移動するそうです。
 食草はキク科のハハコグサ、ヨモギ、アザミ、ゴボウなどでイラクサ科の植物も食べるようです。かつては成虫で越冬するものと思われていましたが、春先非常にきれいな成虫が見つかることもあり、詳しく調べられた結果、成虫だけではなく各態で越冬することが分かりました。冬季休眠しないため、冬でも暖かい日には、花を訪れる姿が見られることがあります。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ヒメアカタテハ(翅表面)
▲ヒメアカタテハ(翅裏面)

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