シロカネイソウロウグモ(№452)

 秋の野山を歩くとクモの巣に引っかかることがよくあります。大きなクモの巣はジョロウグモが多く、秋に産卵するため摂食活動が盛んになり、よく目立つようになります。
 ところで、このジョロウグモのクモの巣に銀色に光る仁丹のような粒がくっついていることがあります。時々移動したり、糸を出してぶら下がることもあります。 これもクモで、体長僅か1~2mm、ヒメグモ科イソウロウグモ属のシロカネイソウロウグモと言います。ジョロウグモの赤ちゃんではありません。このクモは自分で網を張ることはしません。他の大型のクモであるジョロウグモ、コガネグモやオニグモなどの網の上に陣取り、家主が見向きもしないような小型の昆虫(アブラムシなど)を食べたり、家主が食べているエサの裏側からこっそりつまみ食いしたりして生活しています。全くのイソウロウです。ジョロウグモなどと比べるとあまりにも小さく、家主からは全く相手にされませんが家賃を払うこともなく家主に迷惑をかけることもないため労働寄生と言われることもあります。 腹部の背面が銀色をしており日が当たるとキラリと光り仁丹のように見えます。一つの巣に2,30頭も寄生していることもあるようです。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲ジョロウグモの巣に居座っているシロカネイソウロウグモ
▲シロカネイソウロウグモ(腹部を裏から見たもの)
▲シロカネイソウロウグモ(腹部背面が銀色)
▲シロカネイソウロウグモ(腹部背面が銀色)
▲シロカネイソウロウグモ(腹部背面が銀色)

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