オオトビサシガメ(№436)

 3月の比較的暖かい日に、大型のカメムシに出会いました。成虫で越冬したカメムシ成虫も春の陽気に目覚め活動を始めたのでしょう。
 このカメムシはカメムシ目サシガメ科のオオトビサシガメです。成虫で越冬しますが、体が大きい割りに平たく、家屋内の隙間や樹皮の下に潜りやすい体形になっています。体長20~30mmで日本では最大のカメムシです。他の昆虫等小動物の体液を吸い取る肉食性カメムシで、太い口吻を持っており、成虫を手で捕まえると刺されることがあります。刺されると蜂に刺された時と同様に激痛が走るため、山行の際の危険生物に上げられることもあります。中央アジアではかつて捕虜の拷問に使ったことがあるとか。
 サシガメの仲間は一般的には、体が細長く、頭部も細長く前方に突出する、複眼は左右に突出する、口吻は太くカギ状などの共通した特徴を持っています。桜の木の樹皮下等で越冬するヨコズナサシガメや南米でシャーガス病を伝播するサシガメなどもこの仲間です。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲オオトビサシガメ成虫
▲オオトビサシガメ成虫

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