イチモンジカメノコハムシ(№425)

 里山を散策中、草の葉上に透明プラスチック製の鉄兜をかぶったおもちゃのような昆虫がいました。カメノコハムシの仲間です
 甲虫目ハムシ科カメノコハムシ亜科の甲虫で、体長8mm前後で全体が鉄兜のような特異な形をしたハムシです。更に面白いのは鉄兜状の周辺が透明であることです。頭は鉄兜の中にすっぽり隠れ、触角だけを出しています。体の下側は平らなため敵に襲われ手足を引っ込めると葉の上に鉄兜がある状態となります。ハムシ自身はこの透明な鉄兜を通して敵が行き過ぎたかどうかじっとうかがっているのでしょうか。この鉄兜状の姿が、陣笠に似るためジンガサハムシとも呼ばれます
 カメノコハムシ亜科のハムシは日本に約30種ほどいるとされていますが、成虫に劣らず幼虫も自分の糞や脱皮殻を背負いトゲトゲのある異様な物体に見えるものもあります。写真のカメノコハムシは鉄兜の周辺が透明で、後方2箇所で黒紋が縁に接し触角の先が黒いことなどからイチモンジカメノコハムシと思われます。これは成幼虫共にコムラサキ、ムラサキシキブ、ヤブムラサキ等の葉を食害します。
(*画像をクリックすると拡大されます)
▲イチモンジカメノコハムシ成虫
▲イチモンジカメノコハムシ成虫

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