タバコシバンムシ(№380)

 部屋の中を小さな虫が飛び回ることがあります。捕まえてみると体長2mm程度、褐色でカブトムシの雌のような甲虫のことがあります。多くの場合、タバコシバンムシまたはジンサンシバンムシです。両種の生態は殆ど区別できず、形態もよく似ていますが触角の形が異なります。今回写真に納めたのはタバコシバンムシです。
 タバコシバンムシの幼虫は乾燥動植物を餌にしており、家の中には餌が豊富にあるといわざるを得ません。この害虫を防ぐには餌を密閉するかガス処理することが必要ですが、ドライフラワーや標本、動物繊維、畳まで食害するため防除は厄介な害虫です。特にこれらシバンムシに寄生するシバンムシアリガタバチが大量に発生し人を刺すことがあり問題になることがあります。
 タバコシバンムシの成虫は殆ど餌を食べません。水が無くても10~25日ぐらいは生きているため防除を更に困難にしているようです。
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タバコシバンムシ成虫
▲タバコシバンムシ成虫
タバコシバンムシ成虫(通常頭部を胸部の下へ折り曲げている)


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