デンジソウ(№381)

 田んぼの草取りは昔から稲作の重要な作業の一つでした。しかし今では除草剤で比較的楽に除草ができるようになりました。その一方では、水田で繁茂していた植物たちが棲家を失い絶滅の道をたどっています。その一つにデンジソウがあげられます。環境省の絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。
 デンジソウは四葉のクローバーのような葉をしており、水田や、湿地、溜池などに繁茂していました。この植物、形からは想像できませんがシダ植物です。新葉の出かたを見るとワラビのように先が巻いており、シダ植物であることがわかります。この葉は、昼間は開いていますが夜には写真のように上向きに閉じてしまいます(就眠運動)。繁殖は地下茎による栄養繁殖か、茎から出る胞子のうで作られる胞子で繁殖します。夏緑性多年草で、冬には葉が枯れます。
 デンジソウは「田字草」で、この1枚の葉を見ると「田」の字に見えませんか。
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デンジソウ
▲デンジソウの出始めの葉
▲デンジソウの就眠運動(夜は葉を上向きに閉じる)
▲「田字草」の葉


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