ハラン(バラン)(№38)

 かつて、すし屋さんではハランの葉を如何にきれいに切ってすしに添えられるかで職人の格が評価されました。今では、すしはぐるぐる回ってきます。ハランはビニール製です。ですから、ハランは今や無用の長物的存在となってしまいました。でも、ハランには抗菌・防腐の作用があり、ビニールにはその様なメリットはないのですがね。
 このハランにも花が咲くことを知っていますか?多くは秋に蕾ができ、春に開花します。しかし、その蕾も花も土の中または枯れ葉の下で人の目に触れる事は殆どありません。
 春の除草を兼ね、古い葉も刈っていたところ、蕾、花、液果(水分の多い多肉質の果実)と種子が見られました。
 このように地味で、青臭い香りだけで土中に咲く花には昆虫は寄り付くことも出来ません。この花の花粉を媒介するのはナメクジとも言われていましたが、最近神戸大学、森林総合研究所の研究でキノコバエの一種であることが分かりました。ハランはキノコに擬態した花の形、香りでキノコバエを呼んでいるようです。
(*写真をクリックすると拡大されます)

▲ハランの花
▲ハランの果実


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