クロマダラソテツシジミ(№55)

 聞きなれない名前ですが、シジミチョウの1種です。もともと日本にはすんでいないチョウで、台湾やフィリピンの亜熱帯を原産地としています。このチョウが昨年、兵庫県宝塚市、大阪府池田市、で発生しました。本年は大阪府(池田市、大阪市、堺市、和泉市)、京都府精華町、和歌山県太地町、、滋賀県大津市など広範囲で発生が認められました。
 チョウそのものはかわいいシジミチョウで、翅の内側は日の光を受けてキラキラ光る構造色をしています。幼虫はソテツの新芽を食害するため、被害を受けたソテツが成長すると葉の食害痕が白化し、見苦しくなります。ソテツを庭園樹としている場合、正真正銘の害虫です。
 クロマダラソテツシジミは、もともと日本にいなかったチョウです。誰かがいたずらで、幼虫をばら撒いたのではないか?ともいわれますが、これほど広範囲にばら撒けるでしょうか?成虫が飛んでいるのを見ると飛翔力はかなり強いようにも思われます。また日本では冬を越せないとも言われます。昨年の発生と今年の発生は偶然なのでしょうか。いろいろと謎の多いチョウです。写真は和泉市内で。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲クロマダラソテツシジミ成虫
▲被害を受けたソテツ


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