ヨトウムシ(ヨトウガ)(№60)

 一般にヨトウムシと呼ばれるものには、ヨトウが、シロシタヨトウ、ハスモンヨトウ、タバコガなどの幼虫がいます。昼間は土中に潜み夜に葉を食べるためヨトウムシと呼ばれますが、今回紹介するのは、正真正銘のヨトウムシと呼んでもいい、ヨトウガの幼虫です。
 ヨトウガは、幼虫の食草となる植物に数百から数千個の卵を固めて産みます。このように固めて産まれた卵を卵塊と言います。卵塊から孵化した幼虫は、通常うす緑色の幼虫で、しばらくの間、集団で葉の裏側の組織を削るように食害します。そのため葉が透けたように」見えますが、成長するにしたがって、幼虫は分散し、葉をバリバリ食べるようになります。終令近くなると、体色も褐色に変わり昼間は株際に潜み夜間に食害するようになるためヨトウムシ(夜盗虫)と呼ばれても恥ずかしくないようになります。
 年2回、4~6月と9~11月に発生し、イネ科以外の野菜、花、果樹などなんでも食害します。冬は蛹で土中越冬しますので、11月末から12月に見られる若い幼虫は、蛹になれず死ぬようです。
(*写真をクリックすると拡大されます)
▲ヨトウ若令幼虫
▲ヨトウ終令幼虫


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