ツワブキ(№95)

 初冬、他の花が咲き終わった頃に黄色の比較的大きな花を咲かせているのがツワブキです。キク科の花で舌状花(周囲の扁平な1列の花びら)と筒状花(中心の筒状の花)で構成されています。舌状花は飾り花ですが、筒状花には雌しべと雄しべがあります。
 雌しべは、中央に1本まっすぐに立ち上がっていますが、5本の雄しべの葯(花粉の入った袋)は互いにくっついて、雌しべを取り巻く筒のようになっています。 雄しべの花粉は、この筒の内側に出され、雌しべがこれを外へ押し出します。ここで腑に落ちないことが観察されるのですが、花粉を出す前の雄しべの花糸 (葯を乗せている糸状の部分)は螺旋状にねじれていて(写真左下)、花粉を出し終われば伸びきっている(写真右下)のが多いことです。雌しべが花粉を押し出すときに、花糸が縮んで花粉を外へ出すのを助けるのが合理的と思うのですが逆に伸びるのは何故でしょうか。
▲ツワブキ
▲螺旋状に捻じれている花糸
▲伸びた花糸


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