2018年12月(December)

月日がすぎるのは早くて、もう師走です。一番昼が短い日「冬至」がやってきます。冬至には、昼間は太陽高度が低くて、影が長く伸びるのですが、不思議な事に月の高度は高いそうです。冴えわたる空に、天高く輝く月も美しいでしょうね。
ポインセチア(トウダイグサ科)
中央アメリカ原産。ポインセット氏がメキシコで発見し、この名が付きました。12月に苞葉の赤(キリストの血の象徴)下葉の緑(農作物の象徴)が美しくなるので、クリスマスに用いられるようになりました。欧米では「クリスマスフラワー」和名は赤い顔をした伝説の動物にちなんで「猩々木」です。苞が赤いのは受粉に必要な虫を呼び寄せるためだそうです。寒さに弱いので栽培はやや難しく、綺麗に赤くするには短日処理が必要です。秋に全く光の当たらない時間を一日に12時間以上、1か月半ほど継続すると苞が赤くなります。
イソギク(キク科)
日本原産の伊豆などの海岸の崖地に生育する野菊の一種です。庭が寂しくなりがちな秋~冬に明るい色彩の花を咲かせます。舌状花(目立つ花びら)の無い筒状花だけですが明るい黄色なので目立ちます。葉裏は白毛が密生していて真っ白に見え、葉表の縁まであるので葉が白く縁取られているように見えます。毛が多いのは乾燥しやすい海岸崖地に適応したのでしょう。地下茎で横に広がりますが、成長が遅いので増えすぎて困ることはありません。病害虫の発生もほとんど無く、育てやすい植物です。四国の太平洋沿岸等に分布するシオギク(潮菊)と似ています。
ネメシア(ゴマノハグサ科)
南アフリカ原産。毎年花を咲かせる多年草と一年で枯れる一年草があります。一年草タイプは秋にタネをまいて春に花を楽しむ「秋まき一年草」として扱います。多年草タイプは「宿根ネメシア」とも呼ばれ、花はやや小ぶりですが、強健で育てやすいものが多いです。暑さには少し弱いですが、耐寒性があり―3度まで耐えます。花期は春~秋ですが、写真の宿根ネメシアはもう冬になっても、ずっと長く綺麗に開花しています。(ただ株自体の寿命は2~3年だそうです。)
カルーナ(ツツジ科)
シベリア、ヨーロッパ、北アフリカ原産の常緑低木で荒野でも丈夫に育ちます。1000以上の園芸品種があるといわれ、花色や開花期、樹の姿も様々、葉色も豊富で、特に冬期は赤や黄色に美しく色づくものが多くあります。エリカに近縁の植物で、ヒースとも呼ばれます。エリカは花弁(花冠)が大きく目立ちますが、カルーナは花弁が小さく、その代わり萼が大きく色づいて花弁のように見えます。学名のCallunaは「掃く」という意味があり、この枝でほうきをつくったことに由来します。夏咲きと冬咲きがありますが、夏の暑さが苦手なため、暖地・温暖地では冬咲きが多く流通します。
ハボタン(アブラナ科)
西ヨーロッパ原産。大輪の花のような葉姿を牡丹の花に見立てこの名がつきました。鑑賞期がお正月と重なり、門松やお正月飾りとして使われます。キャベツの仲間である非結球性ケールから改良されました。日本には江戸時代に食用として渡来しましたが、その後は観賞用として改良されました。一定以下の低温に晒されてから出葉すると白やクリーム色、紫、赤、桃色等に色づくので、それまでに分化した緑色の葉とのコントラストが美しいです。最近は茎が伸びる切り花用の品種や、鉢植えにできるミニ種などもあります。茎を長く伸ばして枝分かれさせた「踊りハボタン」もあります。
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 大掃除  
 今年は穏やかな晩秋・初冬だったため、紅葉がたっぷりと楽しめましたが、いよいよ本格的な冬がやってきます。
木々は色んな物を削ぎ落としたすっきりとした姿になっています。
田は、すべて刈り取られて、ずっと遠くまで広がっています。
そんな道を、冷たい風を受けながら歩くと、とても清々しい気持ちになります。
どんどん削ぎ落されていく自然を見ていると、あと一か月程でやってくる新しい年の為に、家を清々しくしたくなってきました。
少し「大掃除」について調べてみました。
大掃除のルーツは煤払いだったそうです。
昔は家の中に囲炉裏やかまどがあり、煤だらけになるので、煤を払うことが重要だったのです。
また、日本にはハレとケという考え方があります。
ハレは正月や祭りのような非日常、ケは仕事や普段の生活などの日常をさします。
ケの日常で枯れた気(ケガレ)を、ハレの非日常で晴れさせるのです。
ハレの中でも、お正月というのは最も重要で、魂を更新する(パワーチャージする)重要な日とされてきました。
この大切な日のために、けじめをつける必要があるのです。
掃除をする事で、様々な穢れた物、煩わしい物を追い払い、魂を更新できるのです。
もしかしたら、いつの間にか背負い込んでしまったしがらみ、義理、思い込み、虚栄心なども、追い払えるかもしれませんね。
そう考えれば、ついつい先延ばしにしたくなる大掃除も、気持ちよく進める事ができそうな気がします。