共同住宅外構植栽工事(№12)


2018年3月20日

こんにちは、Kです。

昨年末から取り組んでいた共同住宅の造園工事がようやく終わりました。

マンション、工場、共同住宅などを新築する場合、施主の意思に関係なく法定の緑地面積をとる必要があります。また予算という大きな縛りの中で施主が満足するような施工が要求されます。

今回の工事での苦労話を少し。

施主側の緑地へのこだわり、法定緑地面積、それと予算の三つのポイントを満足させる植栽設計を立てねばならないため、数回にわたる設計変更を余儀なくさせられたことです。

工事を進めるにあたり、(施主の)緑地へのこだわりを重視し、エントランス部分のアオダモ、イロハモミジやシンボルツリーとしてのシダレザクラ、シマトネリコの大株は予定通り。

トキワマンサクの生垣などは樹種は変えず、樹高を下げることでコストダウンと、緑地面積の確保を図りました。シャリンバイなどの低木は植栽密度を下げるなど細かい操作によりコストダウンにつなげ、マルチング、ジャミやカット枕木を使うことで庭としての体裁を整えつつ、限られた予算内におさめることができました。

 

新築工事における造園工事の位置づけは土木、建築、設備などの各工事の一番最後になるため、前段階の各種工事のしわ寄せを受けやすい。

一般的には予算の減額、工期の短縮、既に完了している工事部分への立ち入り制限などが起こりやすいので、作業がしづらいことがあげられます。

今回の工事では元請業者が我々下請け業者に対する目配りができており、こちらの工程を十分考慮しながら進めてくれた点で我々としては比較的やりやすい現場となりました。
それでも一連の外構工事の進行上、昨12月末、本年1月上旬そして3月中旬の3回に分けての工事となりました・・・。
中でも1月の工事がメインとなりましたが、寒波のさ中、おとそ気分のままで向かう早朝6時出発は身にこたえ、雨にもたたられながらの工事でありましたが、全員無事で大方の工事を終了することが出来ました。

なお、最近の種苗業者は育苗効率を良くするためハウスを利用することがあります。このような苗は厳寒期に移植すると植え痛みが激しく、その後の成長に大きく影響を及ぼすことがあります。本年の冬は特に寒くこのようなことが懸念されたため、種苗業者へ確認しフイリハクチョウゲがハウス栽培品であることを確認し、これだけは3月中旬まで移植を延期し植物をいたわることにしました。

そのため工事完了が3月まで延期となりましたが、植物の植えこむタイミング等きめ細かい進め方に施主、元請ともに理解していただき、無事にすべての造園工事を終えることができました。


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