キン○ン塗って、また塗って♪


2013年8月22日

ちょっとなつかしい虫刺されの薬のCMソングです。
多分。世の中は虫に刺されたとき薬をイメージしてこの歌が浮かぶ世代と。
それ以外の商品名しか出てこない世代に分かれるのかもしれませんが。

この時期、ハチたちには食べ物の蓄えどきです。
先日グンバイムシを駆除したヒマワリ畑にも、ハチがたくさん飛び回っています。
道路の真ん中と言えど、ハチたちには格好の餌場になっています。
潅水作業のスタッフが刺されてしまいました。

農薬使用というと「皆殺し」のイメージが世間にはあるようですが
私たちの仕事の中ではありえません。一度農薬を使ってずっとその効果が続くこともないです。
それに、虫を根絶やしすることは人間にとってもあまり利益のあることではないからです。
だからと言って全く駆除をしないと、植物はとんでもない状態になってしまいます。
人間が選んだものを人が力を貸して守るという意味では雑草対策のときと似ています。
もっとも雑草も除去しても除去しても生えてきます。
私たちは常に、適正の農薬を、適切な使用法で、必要最小限度の量で効果が出るように、
できるだけ早期発見早期駆除を行うようにしています。
その結果、薬剤を使った後に、新たな虫がやってきます。

先日、近未来(2037年)の農業を描いた『ジーンマッパー』というSF小説を読みました。
面白かったです。

以下少しネタバレを含みますので、ご注意を。

その頃人類は、一部の遺伝子を組みかえるのではなく、ゼロから遺伝子を組み立てて
新種の作物を開発していました。その結果、無農薬で、安全で環境への配慮もすばらしく、
かつ爆発的な収穫量での食糧生産を行っていました。
主人公はジーンマッパーと呼ばれる、遺伝子レベルで設計して、植物の外観をデザインする
仕事をしています。巨大な農場の中に、イネで企業のロゴを浮かび上がらせるプロジェクトに
関わっていました。
(作者が日本人なので私には田んぼアートのイメージでしたが)
その『無農薬』農場にバッタが侵入し完璧を誇るイネが次々とやられ・・・

遺伝子工学をはじめ画像技術などさまざまな先端技術が出てきます。
その中で登場人物が「バッタなんているわけがない!!」と叫ぶシーンがあるのですが。
その理由は『完全無欠』の『無農薬農場』のために、その農場を、環状に広い範囲で取り囲んだ、
虫の皆殺しゾーンを設けているのです。
そのデスゾーンの中に、農薬を使用しない農場があるのです。

この『無農薬』と『虫の皆殺し』というパラドックスを、私は妙に納得しながら読んでいました。
実際に屋外でさまざまな作業をしていると、全くの無農薬で病害虫から植物を守ることは
現実的でない気がします。
巷には『無農薬』と言う言葉があふれているのですが・・・・複雑な心境です。

さて、エコ・ワークスには、もちろん、虫刺されの薬は常備されています。
以前私が書類への押印の際に、離れた場所のMさんに「印鑑」をお願いしたときに
本物の「キン○ン」が出てきたときにはびっくりしました。もちろんMさんは本気で
聞き間違えたのですが。爆笑でした。もっともその後で、Mさんに
「大阪人やったら、押すまねして『なんでやねん』までやって欲しかった」と
言われましたが・・・・造園屋ならでは(うちだけか!)の「ネタ」です。

 


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