今とても欲しいもの


2013年10月8日

それは、倍率25倍の携帯用角型ルーペです。
私たちの仕事の中の、植物の管理については、気温、天候、季節などの
自然環境や、土壌、水、病害虫などの外部要因も大いに影響します。
常に、生育状況を観察しながら管理の目安にします。
特に、ここ最近の残暑というのか、秋なのに暑い日々が続く中で、
病害虫の発生が多いこと!

ただ暑さが残るといえ、あのめちゃくちゃな炎暑に比べるとやや心地良い気温に
一息ついて喜んでいるのは、人間だけではなさそうです。
肉眼ではっきりとわかるケムシの類(実際は、さまざまな幼虫ですが)以外にも
小さな害虫の大量発生で、せっかく育てた植物の様子がおかしくなっているのに
気付きます。
もちろん早期発見、早期対処が理想的です。

種から育てたコスモスの苗を植えてから、その成長具合を気にしています。
風に揺れるコスモス畑を道路の真ん中に作るためには苗の健全な
成長が必要なのですが、今年は今一つ背丈が伸びません。
特にこの時期に怖いのは、花芽のできる頂点が害虫にやられることです。
ダニやアブラムシの類は、やわらかい新芽をねらうので特に要注意です。

たくさんの苗が並んでいる様子を見回って歩くと、なんとなくおかしな様子の
苗が目につきます。
例えば、葉の色が周囲のものと違う、形が委縮している、なんとなく元気ないなど。
そのあたりを、アブや、テントウムシなどの害虫を餌にする天敵が飛んでいれば
なおさらです。
ただ、それらの小さな害虫は、肉眼では見えにくいものです。特に最近老眼の
進んでしまった私にはなおさら厳しいものです。
そこで必携なのがルーペです。

先日も、怪しいコスモスの苗を持ち帰ってDr.カーバチことK専務に見てもらいました。
さっと年季の入った、携帯ルーペ(イメージキャラと違って角型ですが)を取り出し
じっと見ながら・・・・
「おお!いるいる。アブラムシをアブの幼虫が食べている!オッ!アリが出てきて
そのアブの幼虫を口にくわえて放り投げている・・・」と楽しそうに言うのです。
この場合、コスモスにとってアブラムシは当然ながら『敵』です。
それを食べてくれるアブの幼虫は『味方』です。
が、アブラムシから蜜を取るためにその用心棒となっているアリは『敵』となります。
それを面白そうに言うので私には羨ましいところです。
白い点のようなヨコバイがセミの仲間であることも拡大された形を見ればよくわかります。
今年大量発生したグンバイムシの羽もレースのようで、ちょと不思議な世界です。
それは「今月の花」のハナミズキさんが言っていた、まさに『センスオブワンダー』です。

それで、私も携帯ルーペを購入しました。倍率20倍のものです。K専務が
「買うのだったら絶対25倍のもの!」とアドバイスを受けていたのですが・・・
それが無いのです。仕方なく(20%ごときの差はまあいいか)と入手したのですが。
やはり見にくく、視野も狭いものでした。
「25倍と20倍では全然違いますよ!」という言葉も悔しいまま、
ネットで探せど全くみつからない、幻の25倍ルーペなのです。

 


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