クモの子を散らす


2011年10月26日

様子を『生』で目撃しました。
それは、民間の仕事の宅地造成地の除草作業でのことでした。
関連のこの作業は、今回で3箇所目です。
1箇所目の除草作業は、6月頃に行いました。
セイタカアワダチソウの根元の枯れた茎や葉を撤去していたときに、
ズボンの裾から入り込んだムカデにA子さんが4箇所もかまれました。
私が見つけただけでも4匹ほど大きなムカデがいたので、たぶん、
草むらの中にはもっとたくさんいたのかもしれません。
2箇所目は9月初めに除草作業を行いました。
青々とした草の中を進むと、私の進む方向からバッタやコオロギや色んな虫
がピョンピョン飛び出しました。こんなに隠れているのかと驚くほど
たくさんの虫たちが、草むらの中に潜んでいました。
アシナガバチも巣を作っていて、刺激しないように、襲われないように、
作業をしました。
3箇所目の今日。エノコログサの穂もみな、種になり、草の色が褪せていました。
今回は草の中を進んでも、虫はあまり飛び出してきません。その代わり見たのが、
小さなコンペイトウのような形の同じ大きさのクモです。
草を刈った後、わんさか現れ、あっという間に
四方八方に逃げ去っていきました。まさに『散らす』が如くです。
セイタカアワダチソウが黄色い花をつけて人間の背丈以上に
茂っていた草むらが、うなり声を上げる機械で刈り取られ、
草むらは、グラウンド状態になっていきました。
刈られた草を集めているときに、足元に、お腹の大きなカマキリのお母さんが
途方にくれたように立ちすくん?でいました。
(ゴメン。まだ他の草地があるから引っ越してね)と心の中で伝えました。
季節と共に移り変わる草むらに、もうすぐ、生き物も少ない
茶けたカサカサの季節が訪れそうです。

カ〜ンナが雨に濡〜れてます〜♪


2011年10月5日

今日の雨は恵みの雨でした。
昨日、堺市内のD公園の補植作業をし終えたところだったからです。
10月中旬に大きな催しものがあるので、できればそのときに、
花壇の花をきれいな状態に持っていきたかったので、それを意識して花選びと、
植替えを行ないました。予想外に、低温になりすぎて少々焦りましたが、
週末には気温の上昇も見込めそうで、ねらい目どおりという感じです。
嬉しくなってしまいます。
昨年は、夏の花が持ちすぎて、秋の花を巷であまり見かけませんでした。
春や、夏に比べて、開花期間が短い秋の花は、ある意味ぜいたく品です。
品種改良で長持ちのする(晩秋から梅雨まで)春の花の出回る時期まで
待つ方が多いからです。でも秋の花も風情があります。
そんな中で、剪定や除草と共に、花壇の植替えもさせて頂いている
Hさんのお宅は、植替え回数が4回なので、こちらもつい楽しく
季節の花を選べます。もちろん自動潅水ホースつきです。
この夏は、西日の照り返し対策にカンナを植え込みました。昔と違ってカンナは
品種が豊富にあって、コーラルピンクや白や、銅葉など選択の幅が広いです。
真夏もきれいだったそうですが、秋になって益々色鮮やかなので、
残すことになりました。いつもこんな風に、植え替えるもの、残すものを
伺いながら、同時に花談義をしながらの作業です。
実は前回の植え込み時にも、今回の植替え時にもHさんが私に
「カンナと言えばほら、昔、唱歌にありましたよね」とソプラノの
きれいな声で歌って下さるのが、表題の部分の歌詞です。
その後の部分はHさんも続かないのですが、私には全く思い浮かばない歌なのです。
以前うちのMさんの「ムカゴの歌」がチラリと頭をかすめましたが、
ネットで検索しても見つからず、『カンナ』の出てくる歌がずっと、気になる私です。
今日は本当に「カンナが雨に濡れていました」が・・・
この季節の歌なのでしょうか?

つるべ落としの秋に・・・


いつの間にか、すっかり季節は巡りました。
ここ数日は、平年気温以下なので余計変化を感じます。
この1ヶ月あまり、さまざまなことがありましたが、
ある方の言葉がずっと心に残っています。
それは、うちのお客さまのAさんから伺ったお話です。
Aさんは、多くの犠牲者を出した航空機事故でご主人を亡くされ、
以来、お子さんたちをお一人で育て上げられました。
そんな中でご自身も病にかかり、手術を繰り返しながら、
お仕事をされています。先日、(いよいよだめか・・・)と
身辺整理をして臨んだほどの大手術をしたと穏やかに言われました。
その元気なご様子に、全く気付かず立ち話をしていた私は
思わず、「大丈夫ですか?」と尋ねました。すると、
Aさんは手を振って大丈夫だと言い、私の目をまっすぐ見ながら
「あのね。人間はね。死ぬ『とき』に死ぬんよ。
どれだけ大きな事故にあっても、どれほど、重い病気にかかっても。
『そのとき』でなければ私のように、また復活できる。でもね
どんなに元気でも『そのとき』が来れば死んでしまう。
だから、きっと大丈夫。何が起こっても。落ち込んで過ごすのも、
笑って元気に過ごすのも。一日は一日。どうせなら、
明るく元気に過ごせば良い。いずれそのときが来るのだから」
と言われました。
『達観』というのでしょうか。Aさんの諸々置かれている状況を聞いた
上での先の言葉と。実際のご様子に、私は少々圧倒されました。
その言葉はそれ以来、ずっと私の心に沈んでいて、ときどきぷかりと
浮かび上がってくるという感じです。
残念ながら、落ち込みも、喜びも激しい、心の比熱?の低い私が、
その境地に至るのはまだまだでしょうが、それでも、そんな気持ちで、
日々に臨んでみたい『秋』の今日この頃です。


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