♪ 虹の彼方に〜


2009年10月25日

先日兵庫県の三田の近くで苔の観察会に参加しました。
植物を、じっくりと観察するのはとても楽しいひとときです。
特に、専門の先生の説明が聞ける機会はなかなかありません。
今回は、社会人対象の自然大学の卒業生であるK専務と、そのお仲間のみなさんで
主催する「つちのこ探検隊」というユニークな名前の会主催の観察会に参加しました。
みなさん自然界をベースにしたことに興味津々、人生を楽しむ達人の方々です。
K専務はその中でも精鋭の一人で、曰く「休みの方が忙しい」のだそうです。
講師の兵庫県立大学(人と自然の博物館)のA先生の話を伺いながら
普段何気なく見逃している足元の苔を観察して廻ります。
ルーペで見ると、これまでの苔のイメージとは全く違います。手にとって見ていると、
「みなさんは今、普通の植物で言うと、林か森を手のひらに乗せている」と。
先生の言葉に改めて観察すると、樹木が集まったように葉がびっしりと、
その一つ一つの葉の形もとても細かな造詣です。突然そのルーペの中の森に
白いもの(センチュウ?)がうごめきました。苔はさまざまな生き物に
棲家を提供しているそうです。標本や、図鑑と違い、屋外の観察会で見る植物は
必ずいろんなものとつながっています。というかそれが自然界なのでしょうが。
まず苔の全体像を良く見て、緑の塊の中に、黄色や、青味や、赤味、白味、銀色などの
色目の違いに気づく。色が違えば種類も異なります。同じような色なら形の違いに気づく。
そこから、詳しくルーペで観察して、それがどんな名前なのかという方法で
観察を続けました。ほんの30分の距離を2時間半もかけて歩きます。
乾燥した状態と水分を含む状態が短時間で変化する点も苔ならではの面白さでした。
特に街中でよく見かける、水路や石垣の壁面につくハマキゴケは、乾燥しているときは
葉が巻いてしまって、黒っぽいのですが、霧吹きで水をかけると
あっという間に鮮やかな緑色になります。その様子は、「オズの魔法使い」の映画で
モノクロの映像からエメラルドシティが現れるような劇的な感じです。
これはどなたでも簡単にできます。
述べ4時間半で、地衣類やキノコなども含めて10種類以上を観察しました。
それぞれの苔が生育しやすい環境も知ることができました。
なかなか奥が深そうです。
これまで庭や苔球の「苔」しかまじまじと見ていませんでしたが・・・
ずっと苔目線だったので、数十cm上にゆれていたコウヤボウキの白い花にも
気づかないほどでした。
身近な中にも「センスオブワンダー」はあふれています。

み(ち)もこころもすっきりと。


2009年10月18日

秋晴れの下、今日は『道路清掃美化キャンペーン』のボランティア活動に参加しました。
環境対策協議会(略してKTK)の青年部の方たちの主催するイベントです。
環境保全に関わるお仕事をしておられる若手の方々を中心に、そのご家族も含め、
協議会の母体である大阪ベントナイト事業協同組合のある住之江区を中心に
道路の清掃美化運動を行う催しです。
いわゆる、清掃美化キャンペーンというのは、時に形ばかりのものもありますが、
こちらの場合は本気度が違います。
というのも、清掃区間は、人家もなく、ゴミを捨てやすい箇所なのです。
時にとんでもない「ゴミ (家具?) 」も落ちています。
歩道や植え込みなどに、放り込まれている空き缶、ペットボトル、
弁当箱の空容器などの量も半端ではありません。
6車線の道路は、日曜日といえども、大型車の往来もあります。
ギャラリーも無い場所を徹底的に、事務局が事前に班分けしたチームで分別収集します。
本格的な装備の回収車(お仕事でお使いの車両をボランティアで提供)や、
交通警備を行いながら、ヨチヨチ歩きのお子様連れも含めて、子供たちや、大人が、
おそろいのゼッケンをつけて、安全に作業に集中できるように工夫されています。
私は皆勤ではありませんが、第1回から参加しています。
今年度は、地元の自治会の方たちも多数参加され、260名の大所帯となっていました。
こういう催しの値打ちは、打ち上げ花火のようなイベントではなく、
継続することだと思います。この会も6年も続けて来られました。
その年数の経過を感じさせるのが、子供たちです。
お母さんに抱っこされていたお子さんが、今ではしっかりゴミの拾い手になり、
お父さんの運転するトラックの助手席に乗っていた小学生の男の子が、
お父さんの背丈に近づき、頼もしい様子で手伝っておられます。
そして最後はD工業の敷地内で、学園祭のような昼食会が催されます。
KTKの会長のD工業のH社長の開催の挨拶で、以下のようなことを述べておられました。
作業終了後に書いてもらう子供たちの感想文に
「どうして大人はこんなにゴミを捨てるのかな?僕たちが大人になったら
絶対そんなことはしない」と。こうして一緒に汗を流して作業することは、
今のこの道もきれいになるけれど、未来の環境美化の種まきにもつながるのだと。
まさにその通りだと思います。仕事とは一味違った心地よい、一汗の一日でした。

日本の未来は・・・


2009年10月15日

この連日、現場の作業が分かれています。
厳しい時勢ですが、気持ちよく仕事をさせていただくことに
感謝の日々です。
先日、お庭の一部をリフォームさせていただいたMさんから
庭木の剪定のご依頼を頂きました。
Mさんは、広いお庭のほとんどが芝生という、脅威?の状況の中で、
男の子を3人育て上げられました。
脅威と書いたのは、かけられた手間を想像したからです。
「私は20年以上草抜きに明け暮れたの。
今度は『私のため』の癒しの庭が欲しい。」
と言われて、縁石で囲まれた芝生の一部を指差されました。
ガーデニングについては、それまでさほど時間もお金もかけずに
過ごしてこられました。そんな方がいきなり、
「ちょっとしたアクセサリーを買うつもりで私はお庭に投資したい。
でも手入れにはあまり時間をかけたくないわ。
この予算の中で私の願いをかなえてね。」と言われました。
素材をやりくりしながら、ベースを作って、草花はコンテナ中心で、
管理の時間が少なくなるように仕上げました。

beforeafter


さて、3年が経ち、昨日久々にお伺いすると、当初の
ねらい目どおりに維持されるどころか、種からも苗を育てておられました。
偶然、家におられた三男さんご家族とも出会いました。
見ればあれから誕生されたお孫さんがお庭を走りまわっています。
雑草対策の枕木の道や低木の植え込みは、小さなお孫さんにはちょっとした
迷路風の散歩コースです。素敵な若いご両親ともお話しました。
Mさん似の息子さんは最近、花の文化園の近くの、
河内長野市の南花台で鍼灸の病院を開業されました。
高齢化の時代にふさわしいお仕事ですが、一味違いました。
待合室にプレイールームを設け、子育てに疲れたママさんたちや、
お子さま対象の「小児針」というのも施術されるようで、
親子の両方を対象にされています。
加えて、移動しづらいご高齢の方々には、フットワーク軽く
出張で施術されるようです。まさに少子高齢化対応を目指しておられます。
一部日曜日の予約制度も含めて、穏やかな表情の下に、
熱い思いをお持ちの方でした。
庭でバッタを捕まえたお孫さんに、
「カマキリを捕まえたら一人前よ。
この時期の弱りかけがねらいめかしらね。」と、
男の子育て大ベテランのMさんと
それを笑顔で見ておられるご両親を拝見して。
表題の言葉の後にリズミカルな♪Wow Wow Wow Wowが
続きそうな日でした。

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