花おりおり


2008年8月25日

少しずつ夜が長くなってきたので、読書をしています。
子供の頃から本を読むのが好きです。
夏場の夜は昼間の疲れで、とても読める状況ではありませんでした。
仕事柄、植物に関することが書かれている本が多いのですが
分野はバラバラです。画集や図鑑も読み?ます。
頭の中には最近読んだ本の中の単語(経済・脳・心理・ハリーポッター)
がまぜこぜに詰まっています。
ただ速読派?で、あまりゆったりとした読書ではないので、
文学作品を味わうようなタイプではありません。
読書は、足元ばかり見つめている日常の時間の中で
しばし頭を高く上げて視野を広げてくれます。
ときに、厳しい現実も忘れさせてくれます。
今日は、とても精神的に疲れた一日でしたが、沈む心を癒すのには
湯浅浩史さんの「花おりおり」は格好の本でした。
知っている花も知らない花も。古今東西の人の暮らしの中で
植物が与えるメッセージが簡潔に書かれていました。
虫のすだく声を聞きながら、少し、穏やかな時間が持てました。

土から生まれるもの


2008年8月22日

今日は、大阪市内にあるD社に年間メンテナンスの作業に伺いました。
D社の社長さんは男性には珍しく、樹木だけではなく、お花もお好きな方です。
本社の入り口の長いフェンス壁面は24個ほどのハンギングバスケットを飾り
足元は花壇をしつらえて、宿根草や、樹木の合間に、1年草の花を植え込んであります。
本社以外にも広い駐車場や少しはなれたプラント施設のそばにもハンギングバスケットを
含む同じような花壇があります。
地域の方たちや訪れる方、社員さんに季節折々の花を楽しんでもらいたいと
いうご希望から生まれたものです。
うちはバスケットや1年草を、年4回ほど交換し、季節感を出すようにしています。
さらに、もう一つこの花壇には役割があります。
この花壇やハンギングバスケットの土は、D社事業の副産物である廃土を土壌改良材で
改良したものなのです。D社が力を入れておられる環境保全の取り組みの一環として、
ずっと街中を彩る花壇を維持してこられました。


本来捨てられるはずだった土から、カラフルな花が生まれ、街を彩る景色は
ちょっと格別なものです。
うちは、共同出願させていただいた、土壌改良材の開発から、自動潅水を含めた
敷地内の緑地の設計・施工、また現在植栽管理まで関わらせていただいていますので、
余計思い入れの深い花壇です。
花の品種選びから、仕入れ、植え込み、養生、管理。
うちがこの花壇で年間に扱う苗数も10000株を超えます。
作業中に、通られる一般市民の方に「きれいね!」と声をかけられることも
あり、とてもやりがいのあるお仕事です。
今日の作業では、訪れるのは人ばかりでないことが分かりました。

コンクリートに囲まれた都会の一画に、社長さんのご方針で生まれた、
小さなオアシスは、今日もいろんなメッセージを発信しています.

Read more of this article »

秋の気配


2008年8月18日

お盆も過ぎてようやく、気温がピークを超えたような感じになってきました。
今年の夏は本当に厳しかった、と過去形で書くにはまだ早いででしょうが。
先週ジリジリ焼け付く中で作業をしていると、Mさんが
素敵なビーチパラソルを調達してくれました。少しでも日陰ができないかと、
「夏物処分で格安でしたよ!」と作業台に立ててくれました。
何事も行動派の彼女は、いろんな道具も使いこなします。
時に、グラインダーを使って、切断作業までするのには驚きです。
今回も暑さを我慢しながら作業を進めていた私たちに、
見るに見かねて、上手な買い物をしてきてくれました。
青い大きな傘が花壇の真ん中に現れました。

「缶ビールは無いのかな?(K専務)」「スイカ割り!(S部長)」など。
真夏のイメージが膨らむ中、おかげで涼しく作業ができます。
今日はその下でハンギングバスケットの管理作業でした。
施肥や剪定などの手入れをしながら納品まで養生します。
先週トレーから移植した後、選抜しながら育て始めたコスモスの
苗です。まだ予定の半分の数です。時間差をつけて蒔いたものをまた移植します。

昨年はこの作業を9月に入って行っていましたが、今年は随分早く
始めたはずなのに、苗を管理していると、去年と同じような季節感です。
エコ・スプレーに今日はトンボが止まっていました。

昨年度、余ったコスモスの苗を敷地内に植え込んでいたのですが、
そのこぼれ種から咲いた花や、空の雲にも、やはり秋の気配を感じます。

Older Posts

ページトップへ