雨・雨・雨


2007年5月25日

今日は一日中雨でした。雨の日は作業ができません。
午前中入札のための現場の下見に出かけた後はデスクワークでした。
植物にはたっぷりと水が行き渡りました。
お天気に左右される仕事ですが、うちのスタッフの中には超晴れ男が二人います。
どちらも降水確率が90%と予想されても、ご本人たちの気合?が入ると、
「エッ!今日はこんな晴れのはずじゃないけど」というような状況になるつわものです。
K専務とT部長です。
二人が重なるとどれほどの恐ろしいカンカン日照りになるかと思いきや、
意外と、この「晴れ男」現象というのは自分が中心で無いと神通力が発揮できません。
したがって双方が責任を譲り合う場面とか、どちらが主か分からないときに
は微妙に曇りに落ち着きます。その代わりそれぞれが力を入れる場面では効果てき面です。特にK専務は休日のボランティア活動の折にその効果を最大限生かして、
高い降水確率の中でのイベントをいつも晴れにしています。

雨の花壇。パーゴラに白いジャスミンが満開


S部長はどちらかというと雨男です。
潅水の工事にはなぜかカッパを着て作業することが多いのも所以です。以前マンションの潅水工事の際には現場に顔を出すたびに、その後雨が降ってついには現場監督に「お宅が来ると雨が降るからかなわん」と半分本気のようなジョークを言われて気にしていたこともありました。
もう一人のMさんですが、彼女は室内勤務です。
今のところ外作業の中心になることはありませんが。どうも「晴れ女」のようです。というのも彼女がいると室内がさわやかな青空の雰囲気になるからです。
さて私ですが。間違いなく「雨女」です。
数十年前の新人の頃、「創立して初めて」という枕言葉をつけて年間行事を雨で何度も流しました。それ以来自覚しています。もっとも子供の頃顔が似ていたのと、
早口過ぎて「だけど」を「だケロ」と発音していたせいで、
あだ名が「ケロヨン」だったのも大いに関係するかもしれません。

ケロヨン五人囃子


雨は好きです。
残念ながら、請われても降らせませんので世の中の役にも立ちません。
もっとも雨よりずっとあこがれているのがムーミン・ママが一番好きだという
「雨の日の午後の昼寝」です。なかなかチャンスはありませんが。


つぶやき


2007年5月17日

毎日土を踏んで、毎日植物と関わって、強い日差しを浴びている生活がとても楽しいのです。悲惨な事件をニュースで知れが知るほど、ごく普通の日々を送ることの幸せを感じずにはいられません。複雑に生きて悩むより、至極単純に自然と向き合うような時間を、もっと若い時期に取るべきではないかなあと思います。自然が相手では簡単に理屈どおりにはなりません。
今日は午前中に雹が降りました。5月に雹というのも珍しい気がします。とても激しい音でした。その後の日差しは初夏を思わせる少し強い照りでした。
めまぐるしく天気が変化しても、ゆっくり確実に季節はめぐります


私はずっとデスクワークでした。
やらなければいけないこともたくさんあるのに心の一部は山の中のようにシーンとしています。このような時勢に心穏やかに過ごすというのは不謹慎?なことかもしれませんが、
そんな気持ちについ浸ってしまうというより浸りたい自分がいます。
夜、高校時代に読んだ上田敏の詩を思い出しました。
春の朝
ロバアト・ブラウニング
上田敏訳
時は春、
日は朝(あした)、
朝(あした)は七時、
片岡(かたをか)に露みちて、
揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
蝸 牛(かたつむり) 枝(えだ)に這(は)ひ、
神、そらに知ろしめす。
すべて世は事も無し。

亜熱帯植物


2007年5月16日

先週末に母の生まれ故郷の奄美大島にいっしょに行ってきました。母は大阪で育ちましたが母方の祖母の兄弟や母の従兄弟の方々がたくさんおられます。
懐かしい親類の方々にもたくさんお会いして暖かいもてなしを受けました。私にとっては30年ぶりの訪問です。
子供時代とはまた一味違って奄美の植物に興味を持って見てきました。
中でもサネンバナはちょうど花の季節でした。ある世代より上の方は三沢あけみの「島のブルース」というヒット曲をご存知だと思います。
その中に出てくる「♪泣けば揺れます。サネンバナよ♪」のあの「サネンバナ」です。

サネンバナ

★和名はゲットウ(月桃)と呼ばれるショウガ科の多年草です。葉には独特の香りがあり、抗菌作用があるそうです。奄美では梅雨の始まる頃から咲き始めるポピュラーな花ですが、同時に葉は色々利用されるので庭先にも必ず植えられています。この季節ヨモギ餅を葉でつつんで蒸した「カシャモチ」というお菓子がよく作られます。今回も行く先々で手作りの餅を味わわせていただきました。なんともいえない癒しの食べ物です。

カシャモチ

陶器のようなツルンとしたつぼみが並んでいて先がうっすらピンクになっているあたりが月桃の名の由来でしょうか?
海岸沿いにはアダンが茂り、大阪では造園樹の低木として利用しているハマヒサカキが2m以上の大きな木になって群落を作っていました。ソテツも剪定などの手入れなしにニョキニョキという言い方がふさわしいような枝?分かれしています。年輪の代わりの節目の数で樹齢を測ることを教えてもらいました。

ソテツの樹齢は木肌の層の数を数える


島のやや中ほどの金作原は、ヒカゲヘゴの巨大自生地で、ゴジラの撮影現場として有名です。

見上げるようなヒカゲヘゴ

映画ジュラシックパークの一こまのように、ガサガサと頭上の葉が揺れたらどうしよう・・・という雰囲気でした。もっともゴジラよりも足元のハブの方が怖くて分け入ることはできませんでした。島の人でも最近は目にすることの無いハブだそうですが。
「植えた覚えも無いのに生えてくるのよ」と赤ちゃんの頭ぐらいの実をつけたパパイヤ。

親類の家の畑隅のパパイヤ
南国では植物がみなダイナミックで生命力にあふれていました。
サンゴ礁の海からの日の出

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